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私は、全日制の高等学校に通いながら、サーフィン競技者として活動しています。元々、家族がサーフィン競技をしていたため、海とは馴染みが深かったのですが、幼少期はとても慎重派で怖がりな性格だったため、サーフィンどころか、足のつかない場所に行くことすらありませんでした。3歳の頃から水泳をしていたので、水が怖いということはなかったのですが、果てのない海が怖かったのを覚えています。それでも毎週海にいることが当たり前となり、一緒に遊ぶ友達にも恵まれ、少しずつ柔らかいボードやボディーボードをするようになりましたが、怖い思いをしては泣いて、またしばらくの期間海から遠ざかり…という繰り返しで、波打ち際から先に進むことはなかなかできませんでした。小学校5年生の終わりごろに、同じ年頃のお友達とショートボードに乗って遊んでいるうちに、怖い気持ちから楽しい、負けたくない!という気持ちに少しずつ変わっていき、それが私のショートボードのスタートでした。元々、足が速かったり、運動も得意だったのもあり、サーフィンを始めて1年も経たない翌年の6年生の時に迎えた全日本選手権大会の県支部予選では、予選を勝ち抜き、三重県代表として全日本選手権大会に出場することができました。その後5年連続で全日本出場。一昨年度は準優勝という成績でした。三重県の自宅が練習できる海まで片道1時間半かかる距離だったので、練習は土日のみ。それでも、運動が得意だったのと、人一倍負けず嫌いな性格もあり、どんどん成長することができました。ほかの選手たちに比べて、サーフィンをスタートしたのもかなり遅かったので、追いつき追い越せの気持ちで頑張ってきました。その結果、2年ほどでサーフィン検定最高峰でもある1級を取得するなど、周りを驚かせるような成長をすることができ、今のアスリート生活へと繋がっています。三重県は練習できる波が乏しく、せっかく練習ができる休みの日に波のないことが多かったので、週末には伊良湖や、冬は雪の中、日本海へ遠征したりもしました。ゴールデンウィークや夏休みなどは年中波のある千葉に連れて行ってもらうことが多かったです。そして、中学3年生の夏に母と2人で千葉県に拠点を移しました。昨年度は、ペルーにて行われたISA World Junior Surfing Championship 2025に、U16Girls 日本代表として出場しました。世界選手権などの海外遠征をはじめ、全国各地の試合など、学校とサーフィンの両立はとても大変ですが、バランスを取りながら、毎日鍛錬に励んでいます。
東京オリンピック2020より、サーフィン競技が正式種目となりました。競技者としての最終目標は、オリンピックとWCT入りと、もちろんそこなのですが、世界で戦える選手になることが目標です。それには数々の越えなければならない壁があります。自分が頑張って越えられるものもあれば、物理的な問題もあるので、自由に色んな場所にも行くことはできません。それでも、こうして今、世界選手権大会に出場できるまでに成長したことを知ってもらい、誰かに夢や希望を与えられるような人になることがさらなる目標です。去年は、世界最高峰のプロサーフィンツアーを運営する組織であるWSLワールドサーフリーグのQSにも出場しました。世界7地域に設立されているジュニアおよびQS(Qualifying Series=予選シリーズ)からスタートしたあと、CS(Challenger Series=チャレンジャーシリーズ)への昇格を経て、最高峰のCT(Championship Tour=チャンピオンシップツアー)を目指すという流れになるため、段階的に、まずはQSで成績を残す必要があります。昨年度は日本で行われたQSに2カ所出場し、初出場でしたがどちらも5位という成績を残すことができました。QSは、海外の選手や格上の選手と戦えるチャンスでもあります。自分の目標に対するプロセスとして、今年度はアジア圏内のQSにも可能な範囲で出場し、これからの道を見いだしていくスタートにしたいと思っています。
海外活動はもとより、アスリートとして超えなければならないのは、自分自身なのかもしれません。自分の限界を常に上げられるような選手でありたいと思います。海外遠征に関しては、いずれも親が帯同ではなかったので、困ることも起きるし、その都度自分で考え、解決して越えなければなりません。その時に自分も成長できるのかなと思います。一つ一つ遠征を重ねるたびに成長し、今までの自分を超えるのが楽しみでもあります。その気持ちは競技でも同じで、きっとどんなことでも踏み出すのには勇気が必要だけど、その先の景色を知ることによってまた新しい自分に出会えるのだと思います。私が幼い頃、石橋を叩いて叩いて、叩き壊すぐらい叩いても渡らなかった。だけど、あることがきっかけで踏み出すことができ、超えることができた、その時の景色は今でも覚えています。そしてその後も壁を超え、たくさんの新しい景色を見ることができました。最高の景色を見るために、私はこれからもチャレンジし、自分を超えていきたいと思います。
GO-BEYONDER No.833
サーファー
草深心虹
幼少期は、慎重派で怖がりの性格で、サーフィンをスタートしたのも5年生の終わり頃。元々運動が得意だったことや負けず嫌いの性格によりスピーディーな成長を遂げ、今のアスリート精神に繋がっています。中学3年生の夏に、年間を通して波の乏しい三重県から、年中波の豊富な千葉県に移り住み、毎日練習ができる環境に身を移し、今は、全日制の高等学校に通いながら、将来の目標を達成するために、日々鍛錬に取り組んでいます。
Instagram:https://www.instagram.com/miku_kusafuka3
2025 ISA World Junior Surfing Championship U16ガールズ日本代表選手
(2025年12月4日〜14日ペルー プンタロカス)
2025年
4月 ジュニアオープンサーフィン選手権大会優勝、新春波乗り大会3位
5月 全日本級別サーフィン選手権大会 1級クラス準優勝
7月 仙台新港CUP準優勝
8月 藤沢市長杯4位
9月 NORTH CHIBA CUP準優勝、WSL MIDAS CAPITAL OMAEZAKI PRO 2025 QS2000 5位 WSL Mera Group Corporation Hyuga Pro Junior5位
10月 FunTheMental 2025「of the day」
2024年
4月 新春波乗り大会優勝、ジュニアオープンサーフィン選手権大会準優勝
6月 慶友Championship優勝、四国の右下サーフィンゲームス準優勝、白浜スプリングカップ準優勝
8月 藤沢市長杯3位
9月 全日本選手権大会準優勝
10月 鴨川シティーカップ4位
2023年
7月 仙台新港マスターズ3位
9月 静波マリンピック準優勝、志摩市長杯3位
11月 岩美町杯ビーチクリーンカップ準優勝