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GO BEYOND な

竹内亜衣(タケウチアイ)

スポーツクライミング

スポーツクライミング競技の「ボルダー」「リード」「スピード」の3種目すべてで日本代表として活動しております。競技を始めたきっかけは小学4年の冬、校舎の外壁を登る女子高生のテレビCMを見て、私も登りたい!と体験会に行ったことでした。登れた時の達成感やセッションして応援し合う練習スタイルに魅せられ、8年続けた競泳を辞めてクライミングに競技転向しました。最初に始めたのはボルダーとリードで、大会の都度新しい課題が作られ、何個登れたかどこまで登れたかを競います。完登するための登り方が1つではなく試行錯誤できるところが面白くて夢中になりました。高校で本格的に始めた「スピード」は、ホールドの配置が決められた15mの壁を2人同時に駆け上がりどちらが速くゴールタッチするかを競います。求められる資質や技術が大きく違うため3種目やる選手は非常に稀ですが、練習環境にも恵まれ、ユース日本選手権では3種目とも優勝することができました。高校2年からはシニア代表となりワールドカップや世界選手権にも出場しています。クライミング文化が根付いているヨーロッパの国々での大会では、会場に入りきらないほど多くの観客が観戦に来てくれます。それは圧巻の景色で、私もこの大声援の中で決勝の舞台に立ちたいと思い、日々練習に励んでいます。

ワールドカップで表彰台に立つこと、2028年ロス五輪に出場することを目指しています。国際大会で初めて表彰台に立ったのは高校2年の世界ユース選手権で、これが大きな自信になり更に上を目指すきっかけになりました。日本代表として活動して3年、まだ勝つのは難しいだろうと思う大会にも多く出場しています。早く海外の壁や課題に慣れたいというのが一番の理由ですが、他にも得るものが多くありました。「ボルダー」や「リード」ではオブザベーションという時間があって課題をどうやって登るのか選手同士で相談します。ムーブを読み解く大事な時間なので、英語圏の選手達が会話を弾ませている中、私も身振り手振りと簡単な単語で必死に話しかけ、少し輪に入れるようになりました。一緒に競技した選手とは仲良くなることも多く、そうして繋がった選手のその後の活躍をSNSを通じて知り、また大会で会いたい、次は勝ちたいと思う気持ちが日々の練習のモチベーションになっています。また海外でJAPANの代表ユニホームを着ているとよくサインを求められます。気恥ずかしい気持ちの一方で、後にそのサインを自慢に思ってもらえるような選手になろうと身の引き締まる思いです。このような経験ができることに感謝し、世界で勝てる選手になりたいと思っています。

私が感じる「GO BEYOND=超えていく」は、やりたいことを諦めないことです。今スポーツクライミング競技の3種目すべてをおこなっていること、一人暮らしになる大学に進学したこと、更に部活動で空手を始めたこともそうです。練習時間が減って中途半端になるよという周りの声を覆し、常識を超えていきたい。いつも選択を迫られた時には、デメリットを恐れずチャレンジする方を選んできました。どの選択もクライミングで勝つこと、もっと強くなることに繋がってきたと思っています。様々な角度から大会でのパフォーマンスの向上について考え、結果を出せる選手になりたいです。そして幼い頃から多くのスポーツをおこなってきた私が、一番魅了されたクライミング競技の魅力を、多くの人に知っていただけるよう活動していきます。

 

GO-BEYONDER No.593

スポーツクライミング

竹内亜衣

2005年8月8日生まれ。千葉県出身。2歳半から小学4年生までは競泳に取り組む。週5日の練習の合間に体操やスケートを習い、登山も楽しむ。小学5年生でスポーツクライミングに競技転向した後も、高校は水球部、大学は空手部に所属。現在は筑波大学体育専門学群に在籍。多くのスポーツ経験で培った運動能力を強みに、スポーツクライミング競技の「ボルダー」「リード」「スピード」の3種目すべてで日本代表として活動。夢はワールドカップで優勝すること。

 

Instagram:https://www.instagram.com/ai__take.88/

2024年9月 FISU世界大学選手権コペル2024  ボルダー6位、リード9位、スピード13位
2024年8月 IFSC世界ユース選手権貴陽2024  ボルダー13位、リード5位、スピード8位
2024年2月 スピードジャパンカップ 優勝
2023年12月  IFSCクライミングアジア選手権リヤド2023  ボルダー優勝、リード4位
2023年8月 IFSC世界ユース選手権ソウル2023  ボルダー4位、スピード10位
2023年8月 IFSCクライミング世界選手権ベルン2023   スピード28位
2022年8月 IFSC世界ユース選手権ダラス2022  ボルダー4位、リード6位、スピード3位

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