アルペンスキーは、スタートからゴールまでの旗門を滑る速さを競う、雪上スポーツです。私がこの競技と出会ったのは、10歳の時でした。昔からスキーには触れていましたが、このアルペンという競技には触れてこず、たまたまでた、小学生が出る草大会に親の影響で参加してみたところ、スピード感や、爽快感などにすごさを感じたところからこの競技を始めました。また、この競技で選手として活躍するためには、1本でも多く滑走し、技術を磨かなければなりません。日本は四季がはっきりしていることから、国内では雪上に立てる期間が約4か月しかありません。そのため私たちは冬になる前に、中国やヨーロッパなど、雪のある環境を求めて毎年遠征に行きます。たった1か月の遠征でも、人よりも多く滑走することによって、自分のスキル向上や、新たな技術を身につけることができます。また、12月に行われる全日本選手権や、その後のアジア各国で行われるアジアシリーズに向けて日々練習を頑張っています。個人スポーツではありますが、チームメイトと切磋琢磨し、目標を達成するためにシーズンを過ごしています。
GO BEYOND な 人
木村颯汰(キムラソウタ)
アルペンスキーヤー
私の目標は父の記録を超えることです。私の父は、日本を代表するアルペンスキー選手として活躍していました。数多くの国際大会に出場し、日本のアルペンスキー界で大きな存在感を示しました。父は1992年アルベールビルオリンピックをはじめ、1994年のリレハンメルオリンピック、1998年の長野オリンピック、2002年のソルトレイクシティオリンピックにも出場しています。特に長野オリンピックでは、地元日本での開催ということもあり、注目されていましたが、そんなプレッシャーがかかる状況でも堂々と滑る父の話を聞く度憧れが増し、同時に超えたいと思うようになりました。ですが、この時のようにオリンピックで外国人に負けずに活躍するためには、とにかくヨーロッパや、アジア圏などといった海外に進出し、優れた環境と、滑走量が必要となってきます。また、私の父は回転や大回転を得意とし、国内外での大会で優れた成績を残しています。しかし、未だ日本人は、オリンピックという大舞台で金メダルを手にしたことがありません。世界を経験した父の記録を越え、金メダルをつかみ取りたいです。
アルペンスキーは、結果を出すために世界各国でトレーニングを重ね、結果が出れば出るほど世界各国で戦う機会が増えていくというスポーツです。そんな時に「GO BEYONDER」の一員であるということは、とても強い味方になると思いました。「GO BEYOND.=超えていく」という言葉は、私のこれからのスキー人生においてとても重要なことだと思います。これまでにも、日本一になるという壁、世界進出という壁など、いろいろな壁にぶつかってきました。なかなかことが思うように上手くいかず、心が折れそうになることもたくさんあります。ですが、「GO BEYOND.=超えていく」という言葉を聞いたとき、どんな壁もぶつかって終わるのではなく、壁を超えていくために努力することが大事だということが、自身の思いと重なった部分があったので応募させていただきました。
GO-BEYONDER No.576
2023年 2月 第78回北海道スキー選手権(アルペン種目高速系SG)6位
2022年 1月 第6回旭川スキー連盟杯GS競技大会 9位