私は、クロスカントリースキー競技をしています。豪雪地帯である長野県の飯山市に生まれ、クロスカントリースキーはとても身近なスポーツでした。小学生になると冬の体育の授業でクロスカントリースキーをしました。校庭や裏庭を自分の力でどこまでも滑れることに魅力を感じていきました。クロスカントリースキー競技は起伏のある雪上のコースを滑り、タイムを競います。雪が多くある地域でしかできないので日本ではあまり馴染みのない競技かもしれません。しかし、北欧などでは子どもから大人までとても人気のあるスポーツで、競技としてだけでなく生涯スポーツとして愛されています。レースで北欧に行くと買い物の移動手段としてクロスカントリースキーを使っていたり、子どもや大人がお散歩のように楽しんでいたりする姿を多く見かけます。山でも街中でも雪があれば自分の力でどこまでも滑っていけるのがクロスカントリースキーの魅力だと思います。現在は地元長野の企業に所属し、競技をしています。「世界のトップで戦いたい」という目標に向かって日々のトレーニングやレースに打ち込んでいます。クロスカントリースキーが盛んな北欧などはレースのレベルが高く、雪上でのトレーニングを早く始められるため海外でシーズンインをすることが多いです。また、海外には夏場でもスキーに乗れるスキートンネルという施設があるので活用しています。
GO BEYOND な 人
小林千佳(コバヤシチカ)
クロスカントリースキー
世界大会で表彰台に立つことが私の目標です。初めて海外のレースに参加したのは高校3年生の世界ジュニア選手権でした。日本の代表として出場したのに、海外選手との差はとても大きく悔しい思いをしたことを覚えています。その時悔しさと同時に、「世界のトップで闘いたい」と強く思いました。海外、特に北欧は競技のレベルだけでなく競技の環境が整っています。海外でのトレーニングやレースに参戦し、日本にはない環境や、知識を取り入れることで競技者としてステップアップすることができると思います。今までも海外のレースに出るだけで、日本のレースでは味わえないスピード感やテクニックの差を実感し、課題が明確になっていきました。これからも海外でトレーニングをしたり、世界各地のレースに参戦したりすることで、世界のトップで戦えるスピードや技術を身につけていきたいです。さらに、競技以外でも生涯スポーツとして楽しむことができるのもクロスカントリースキーの魅力です。私の競技活動を通して、クロスカントリースキーの楽しさや海外での活動なども伝えていきたいです。そして日本でもクロスカントリースキーを楽しむ人が増えていくと嬉しいです。
私は「挑戦」という言葉を胸に競技活動をしています。自分自身、そして世界の選手に常に挑戦し続けるという気持ちで闘っています。新しい場所、新しいことに挑むのは少し怖いですがいつもワクワクする自分がいます。時にはうまくいかないこともありますが、うまくいかなかったことも「これは自分には合わなかった」とわかっただけでも成長だと思います。そんなふうに日々挑戦し続け、今日の自分を「超えていく」ことで目標である“世界のトップで闘う”に近づけていると思います。世界のトップに立つってどんなに嬉しくて、楽しいのだろう、そう考えるとワクワクが止まりません。まずは行動し世界に挑んでいきたいです。また、世界の選手たちと戦う中で、ゴール後などに「お疲れ様」と声を掛け合うことがあります。国境を越えコミュニケーションをとることができるのもスポーツの魅力だと思います。もっと英語を学習して自分の伝えたいことを言えるようにし、国は関係なくスキーを一緒に楽しむ仲間が増えていけばいいなと思います。
GO-BEYONDER No.563
クロスカントリースキー
小林千佳
1998年7月3日生まれ。豪雪地帯である長野県飯山市で生まれ育ち、小学校の頃から身近にあったクロスカントリースキー競技に打ち込んできた。現在も地元長野で競技をしている。2022年には北京五輪に出場。2026年ミラノオリンピックを目標に世界のトップを目指す。
Instagram:https://www.instagram.com/chika.0703/
2024年1月 World Cup Goms スケーティング20km 36位(自己最高位)
2023年1月 全日本スキー選手権 スケーティング10km 優勝
12月 全日本スキー選手権 スプリント 優勝
2022年3月 北京オリンピック出場
2021年2月 U23 World champion ship 出場
1月 全日本スキー選手権 スプリント 優勝
2020年2月 全日本学生スキー選手権大会 スケーティング5km 優勝