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GO BEYOND な

伊藤有希(イトウユウキ)

スキージャンプ選手

私はスキージャンプという競技をしています。スキージャンプは冬のスポーツのイメージがありますが、夏場もプラスチックのレールと人工芝で飛ぶ事が出来るので一年中飛ぶ事が出来ます。毎週末の様にワールドカップが行われる本格的な冬シーズンへ向けて、オフシーズンはスキージャンプの技術トレーニングに加えて体力、筋力等身体作りや用具のテストにも重点を置いています。冬シーズンの5ヶ月間は、日本での試合以外はヨーロッパで転戦しています。夏もサマーグランプリと呼ばれるワールドカップが開催されるので、ヨーロッパと日本を行き来しながら国内外で転戦しています。スキージャンプは毎年の様にマテリアル等のルールが変わる競技なので、毎年の変更に対応し、そのルールに合わせた技術を身に付け世界に挑んでいます。

小さい頃からの夢であった世界一になる事、オリンピックで金メダルを獲得する事、世界選手権でのメダル獲得、ワールドカップ優勝、ワールドカップ総合優勝が目標です。そして、昨シーズンから公式化され、今シーズンは初めて女子のフライングヒルがワールドカップの正式種目となりました。世界一遠くへ飛べるフライングヒルで、世界一遠くへ飛ぶ事も競技人生の大きな目標です。そして、競技を通して、勝つ事だけでなく負ける事でも学ぶ事は多く、人との繋がりや仲間との競技生活を通じて選手としてだけでなく、人間としても、もっともっと強くなる事が目標です。自分が遠くへ飛ぶ為に普段サポートしてくださっている会社やチーム、スポンサー様、ファンの皆様に恩返しが出来る様なジャンプ、成績を残したいです。

シーズン中は、日本で開催されるワールドカップの時以外はヨーロッパを連戦しています。スキージャンプ自体、年に数試合の団体戦を除いてはほぼ個人戦の競技です。しかし、個人競技という垣根を超えて、海外転戦で成績を残していくにはチームの団結力は必要不可欠です。そのシーズン調子が良い選手がいる国は、他の選手も調子が上がっていく傾向を何度も目にしています。スタートゲートに座る時は自分1人ですが、ジャパンチームとしてチームメイトとスタッフとの団結力が更に自信と勇気を高めてくれます。また、世界を転戦する中で、移動中のロストバッケージで試合までに競技用具の到着が間に合わない事も珍しくありません。出場選手が減れば、成績を残すチャンスが増える事になりますが、困った時はお互い様、同じチーム内はもちろん、違う国の選手とも用具を貸し合って皆んなで試合に出られる様に協力します。個人競技・また国を超えての選手間の団結力がある事もまたスポーツの美しさだなと思います。そんな世界で競技が出来ている事を非常に有り難く思います。そんな世界の仲間と一緒にK点超え、ヒルサイズ超えのジャンプを目指します!

GO-BEYONDER No.514

スキージャンプ選手

伊藤有希

両親をスキー選手に持ち、父親がコーチを務める下川ジャンプ少年団で4歳よりスキージャンプを始める。 2011年3月コンチネンタルカップレディース蔵王大会で国際大会初勝利を飾る。 2013年4月土屋ホームへ入社。 2014年2月ソチ五輪で7位入賞。2017年1月ワールドカップ札幌大会で初優勝を飾る。2018年2月、2度目の出場となる平昌オリンピックでは女子ノーマルヒルで9位。2022年3度目の出場となる北京オリンピックでは女子ノーマルヒル9位、混合団体4位入賞。2023年3月ヴィケルスン(ノルウェー)で開催された女子ジャンプ初のフライングヒル大会にて200m50cmを飛んで日本人女性初めての200mジャンパーとなるとともに3位表彰台を獲得。2024年1月ワールドカップ札幌大会で7年前のワールドカップ初優勝時と同日に優勝、通算9勝目をあげた。

Instagram:https://www.instagram.com/yuk11to/

2024年1月   ワールドカップ札幌大会で7年前のワールドカップ初優勝時と同日に優勝 通算9勝目
2023年12月 ワールドカップリレハンメル大会(ノルウェー)シーズン初戦で優勝 通算8勝目
2023年3月   ワールドカップラハティ大会(フィンランド)シーズン最終戦で優勝 通算7勝目
2023年3月   ヴィケルスン(ノルウェー)で開催された女子ジャンプ初のフライングヒル大会にて200m50cmを飛んで日本人女性初めての200mジャンパーとなるとともに3位表彰台を獲得
2023年2月   ワールドカップビリンゲン大会(ドイツ)で6シーズンぶりの優勝
2022年2月   冬季オリンピック北京大会で女子ノーマルヒル13位 混合団体4位
2018年2月   冬季オリンピック平昌大会で女子ノーマルヒル9位
2017年8月   フレンシュタート(チェコ)で開催されたグランプリで個人初優勝を果たした
2017年3月   2016-2017シーズン5勝で個人総合順位は自身最高の2位
2017年2月   フィンランドで開催されたノルディック世界選手権で個人銀メダル/混合団体銅メダル
2017年1月   ワールドカップ札幌大会で初優勝、蔵王大会で2連勝 
2015年2月   ファルン(スェーデン)で開催された世界選手権で個人銀メダル/混合団体銅メダルを獲得
2014年3月   ワールドカップ2013/2014シーズン総合3位
2014年2月   ソチオリンピックで女子ノーマルヒル7位入賞
2013年2月   イタリアで開催されたノルディック世界選手権混合団体戦で優勝し金メダルを獲得
2011年3月   コンチネンタルカップレディース蔵王大会で国際大会初優勝

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