国際大会に出場して感じたことは、世界には同世代でも速い選手がいて、「いつかまた、この選手達と世界の大きな舞台で戦いたい！」という思いでした。それまで漠然としていた「世界で活躍できる選手なる！」という夢が、より現実的な目標として考えられるよう変わった瞬間でした。このような海外でのレース経験を踏まえて、私がアルペンスキー活動を通じて目指していることは、まずは日本代表に定着し、「オリンピックで優勝すること」と、「ワールドカップで優勝すること」、そして周りの人が見ていてワクワクするような「美しく・強く・速い滑り」を体現できる選手になることです。そのためにも、周囲への感謝の気持ちを忘れず、自分自身が成長し続けていけるよう、今後も日々努力を積み重ねていきます。このような気持ちが強くなった出来事として、昨シーズン、練習中に初めて大きな膝の怪我をしてしまったという出来事がありました。幸い靭帯や半月板は無事でしたが、膝裏の筋損傷により診断は全治2ヵ月とのことで、受傷後は松葉杖なしでは歩けない状態でした。2週間後に韓国アジア大会があったので、絶対に滑るという信念を持って出場を諦めずに、10日間毎日、懸命に治療とリハビリに専念しました。すると、3日後には松葉杖なしで歩けるようになり、7日後には軽く走れるまでに、そして8日後には雪上に復帰することができ、大会にも出場することが叶いました。これは、私一人の力では到底成し得なかった事で、毎日、治療とリハビリをしてくださった整骨院の先生をはじめ、両親や周囲の方々のサポート・応援のおかげでした。私はこの経験から、これまで以上に、周囲の方々の応援・サポートのおかげで、大好きなアルペンスキー活動をできていることを実感し、常に感謝の気持ちを忘れず、結果で恩返しをして周囲の方々を喜ばせたいという気持ちが強くなりました。

私は、学んだことをすぐ出来るような器用さはなく、どちらかといえば技術の習得には時間のかかる不器用なタイプです。一方で、決めたことは出来るまで絶対に諦めずやりぬく強い信念を持ち、日々の努力を積み重ねていき、少しずつ出来ることを増やしていけることが、自分の強みだと考えています。技術を習得する中で、中々できずに苦しい時もありますが、それ以上に、何かを出来るようになる度に、成長の喜びを感じることが私の活動の原動力となっています。私の中のGO BEYONDは、昨日の自分より今日の自分が成長すること、まさに自分自身を超えていくことです。そして、ヨーロッパが主戦場のアルペンスキーで世界のトップを志すためには、国境を超え、言葉の壁を越えていく必要があります。海外遠征で感じたことは、言葉はもちろん、生活様式や文化の違いです。毎日、お風呂に入れない事や、お米が食べられない事など、これまで当たり前だと思っていたことが、そうではない現実を知り、異文化を理解し、多様性を受け入れながら、どこに行っても柔軟に適応していく大切さを学びました。今後は積極的に海外遠征や海外の大会に参加し、世界で戦える力をつけていきたいと考えています。そのためにも、異文化の壁、言葉の壁を越えるために努力を積み重ね、「GO BEYONDER」として自分自身の限界を超えていきます。