私はフリースタイルスキーモーグルという競技をしています。モーグルとはコブが深く急な斜面の滑走において、ターン技術、エア演技、スピードに対するターン点、エア点、タイム点の合計点数を競います。また、2人で同時に滑るトーナメント方式のデュアル競技もあります。 普段の活動の夏場のオフシーズンは、ウォータージャンプ施設で冬のシーズンで使う技や新しい技を練習しています。並行して残雪を求めて乗鞍岳へ通いスキーのターン練習をします。そこにはリフトがないのでハイクアップをしながら滑ることになり体力作りにもなります。去年は夏にオーストラリアに行き約1ヶ月間練習と初めての海外大会に出場しました。そこは日本とは違う空気感や雪質だったのでいい経験になったと思います。その他に体幹、筋力アップ、瞬発力アップの為にフィジカルトレーニングをしています。冬のシーズンではオフシーズンでしてきたことを意識し、大会に向けて練習していきます。今シーズンは世界ジュニア選手権大会に代表として出場し少しずつ経験も詰めています。 モーグルを始めたきっかけは、親がスキーをしていて、小さい頃からスキー場に行く機会が多く、気づいたら自分からコブに入って行ったと言うのがきっかけです。始めた頃は全然うまくいかなくても、何本も滑っていくうちに上達し、うまく滑れるようになったことがとても嬉しくてもっと上手くなりたいと思い今までやってきたのだと思います。
GO BEYOND な 人
小笹海成(オザサカイセイ)
モーグルスキーヤー
私がなぜ海外にチャレンジしようと思ったのかは、自分のレベルは世界で通用するのかを知りたいからです。海外の大会に出場することにより、海外大会の空気感や雪質だったり、選手のレベルを知ると同時に、自分のレベルを知り、これを指標にすることによって、もっと上手くならないといけないと思ったり、次来た時に分かりやすく上達したか知れるようになります。海外の選手は、上手い人が沢山いるので良い刺激がもらえます。海外で得た経験を日本に持ち帰り、自分のターン技術、エアー技術、経験によるコースの分析と恐怖心の排除などを得て、自分を磨き続けて行ければ良いなと考えています。 そして、モーグル競技の世間の認知についても考えて活動しています。私がトップ選手になり活躍する事で、モーグルをやりたいと思ったり、見たいと思ったり、支えたいと思うような人が増え、モーグル競技の活性化の手助けになれることを目指しています。今はモーグルの認知度は残念ながら低いですが、モーグルという競技の楽しさを世に伝えていけば競技人口が増え、モーグルの活性化になればいいなと考えています。
中学生の頃に大怪我をし、引退か競技を続けるかの二つの選択肢がありましたが、私は迷わず競技を続けるを選びました。なぜなら目標に向けて走っている途中で中途半端に終わりたくなかったからです。入院してリハビリ生活をすることになりましたが、早くモーグルをしたいという気持ちが体を動かしてくれました。実は入院する前の年も大怪我をしていて、2年間大会に出ることが出来なくなり、同年代のライバル達との実力の差が生まれてしまいました。ですが、ライバル達に追いつき超えるために体力トレーニングや瞬発力トレーニングなど、弱くなった体を鍛え直し、雪上に戻り練習していました。 モーグルは怪我の多いスポーツで、私自身怪我をしてしまいましたが、怪我を恐れて練習していては目標に近づけません。今の自分は直すところが沢山あり、大会で優勝することはできないです。ですがそれは、これからもっと上手くなれるということです。発展途上の自分が上達するのが楽しくて仕方ありません。このように、前向きな気持ちで進んでいくことが私の『GO BEYOND』であり、これを胸にこの先も頑張っていきたいと思います。 これから超えて行きたいというか、今も昔も考えていることは、『モーグルもやっている間は、全力で楽しむことを忘れず、努力し、行けるところまで行こう。』と言うことです。
GO-BEYONDER No.464
モーグルスキーヤー
小笹海成
2004年6月25日、滋賀県生まれ。親の影響で5歳でモーグルと出会う。18歳で全日本選手権大会で6位になる。その後世界ジュニア選手権大会に出場する。強化指定D選手に選ばれ、活動を続けている。大きなエアーが持ち味。
Instagram:https://www.instagram.com/kaiseiiiski/
2023年3月 世界ジュニア選手権大会出場 13位
2023年3月 全日本選手権大会出場 6位
2023年3月 全日本ジュニア選手権大会出場 3位
2022年3月 全日本ジュニア選手権大会出場 3位