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GO BEYOND な

勢藤優花(セトウユウカ)

スキージャンプ

スキージャンプは飛んでいる間の空中姿勢や飛距離など、2本のジャンプの合計点数を競う競技です。他の競技ではなかなか感じることができない遠くに飛んでいる時の空中感覚の楽しさがジャンプの魅力だと思います。 私は現在、北海道上川町を拠点としYAMAtune所属でスキージャンプ活動をしています。スキージャンプを始めたきっかけは、高いところから滑り、飛ぶ競技だと知らず、祖父と遊びに行った体育館で選手たちがピョンピョン跳ねているのが楽しそうだなと思いジャンプ少年団に入団しました。 私は運動が苦手で基礎体力もスキー技術もありませんが、高校3年生の時に指導してくれたコーチのおかげで、ジャンプへの向き合い方を学び2015年に初めてワールドカップ遠征に行くチャンスをいただきました。それまでの私は夢も目標もなく何となくの競技生活でしたが、世界の舞台で競技できたことで初めて負けることの悔しさと世界で活躍できる選手になりたいと強く思うことができました。 はじめは怖くて嫌だったジャンプもワールドカップの経験を経て、ワールドカップ、オリンピックに出場できるまでに成長できたのは、飛ぶことの楽しさ、計画的に考えて行動する事の大切さを学んだからだと思っています。次の目標に向かってこれからの活動もしっかり計画的に明確な目標を持ち最後まで全力で頑張りたいと思います。

私の目標は2026年のオリンピックで金メダル獲得と、ワールドカップで優勝することです。そのために今取り組んでいることは、練習から本番のように、練習からいろんな状況を想定し、練習でもしっかり考えることを意識しています。スキージャンプは夏場でもジャンプ練習することが可能で冬とは滑りが少し違いますがほぼ同じ状況でトレーニングができます。目標達成するためには私が苦手としている陸上トレーニングで基礎体力の強化、競技力向上を目指した技術練習の反復練習の強化が必要だと思っています。 今までたくさんの経験をさせてもらってきていますが、試合になると練習でできていたことができなくなることが多く、思うように身体を動かせない、など改善しなければいけない課題は山積みです。オリンピックまでの準備期間では、質にこだわったトレーニングで一つずつ地道にコツコツと挑戦する気持ちを強く持ち、不器用な私でも考え方、行動、意識を変えるだけで目標達成できる。ことをたくさんの方に知ってもらえるような成績を残せるように努力したいと思います。

女子ジャンプのレベルは年々アップしていて、今まで以上に考え行動し挑戦することが必要になってきていると感じています。トップ選手との差は何か、映像分析などをして遠くに飛ぶためのきっかけを探しながら常に競技力向上を目指し、挑戦者として活動をしています。 今の私に足りないのは、オリンピックで金メダルという目標があるにもかかわらず、自分の身体に限界を作って楽な道を選んでしまうことだと思っています。ワールドカップや2度のオリンピックを経験し、計画的に試合に向けて準備することの大切さを学びました。たくさん経験していても調子が悪くなると周りと比べ、視野が狭くなり、現実から逃げ出したくなることが多々あります。どんな状況でも明確な目標をしっかり持ち続け、世界で活躍している自分を想像しながら世界のトップ選手との壁を越えて差を縮められるよう、日々取り組んでいる課題とトレーニングに自信を持ち、最後まで全力で努力し、自分の弱い心に勝ち、世界との壁を越えられるまで挑戦し続けるジャンプを探していきたいと思います。

GO-BEYONDER No.432

スキージャンプ

勢藤優花

1997年2月22日、北海道生まれ。6歳からスキージャンプを始める。2015年にワールドカップ初出場。

2018年平昌、2022年北京五輪に日本代表として出場した。2022年北京五輪以降、YAMAtuneに所属変更をし、新たな環境で2026年イタリア五輪金メダルを目指す。

Instagram:https://www.instagram.com/yu.__.ka2/

・2023年 2月 世界選手権ラージヒル(スロベニア) 25位
・2022年 2月 北京オリンピック(中国) 14位
・2018年 3月 ワールドカップ オーベルストドルフ大会(ドイツ) 4位
・2018年 2月 平昌オリンピック(韓国) 17位
・2016年 11月 全日本スキー選手権大会ノーマルヒル(山形) 1位

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