これまでもたくさんの選手達をお預かりしてきて、素晴らしい選手達に出会い、全国大会で入賞されたりナショナルチームに選ばれたり、またスキーだけでなく文武両道で活躍され難関の大学や狭き門の職業につかれたり、時間を共に過ごした選手達が社会に出て多く活躍されていることが私たちの誇りです。アルペンスキーという競技は、個人種目ですが、大会に出るには引率コーチが必要で、トレーニング環境は1人では練習できないので、その環境を求めて選手が頼ってきてくれ、それに応える形でもう1人のチームのコーチであるカナダ人コーチ、ダグ・イトウと連携しながら選手の育成指導に努めてきました。 基本的な姿勢としては、一人ひとりの可能性を少しでも広げ、たくさんの方々との連携を大切にし、選手のストレスが減り、伸び伸びと世界への挑戦ができるようになってもらうことをベースとする中で、海外のレースへの挑戦を希望する選手達のリクエストに対応することで私たちも変化を恐れず挑戦を続けているところです。アスリートとしての成長過程での挑戦なので、結果に一喜一憂せず、冷静に分析したり今後に活かしたり、今出せることを粛々とやりきった結果を受けとめて乗り越えていった先に辿り着く未来に向けて、背中を押し続けることを大切にしています。

日本で生まれ育った選手にとっては、どうしても異国の地でそれがさらに「初めての場所、初めての地域、初めての国」で、目の前で起こることに向き合い、やるべきことをやっていく、こういう経験の一つ一つが必ず素晴らしい成長の機会につながる貴重な時間となります。例えば、時差のこと、食事のこと、スーパーで売っている見慣れない品々、日本では見かけない野菜や果物、逆に日本と共通に手に入る調味料や、飲み物など、これらは体調管理に直結していくので乗り越えねばならないことの一つです。道のこと（右側通行、左側通行）、欧州、北米、南半球、アジア圏、などなど、島国日本との違いが必ずあり、現地で臨機応変に対応しながら「取り組んでいるスポーツでベストを尽くして結果を出していく」という難問に向き合う選手一人一人をご家族とも連絡を密に取りながら支えています。日本人の良さを引き出しながら、選手のポテンシャルをいかに引き出すには、現地でお世話になる方々とコミュニケーションを取るためのネット環境は不可欠なのでWi-Fi環境は必須だと身に染みています。選手にとって何がストレスになって、何が不快に感じるかをコミュニケーション取りながら解決し、逆に少しでも快適になり、少しでもリラックスして、なんとかレースで良いパフォーマンスが発揮できるまで仕上げていくのを手伝えるか、瞬間瞬間挑戦していくことがまさに「GO　BEYOND.」であると感じています。