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GO BEYOND な

五十嵐晴冬(イガラシハルト)

エアリアル選手

エアリアルという競技はかなりのマイナースポーツであり、名前も聞いたことが無い方が多いと思います。簡単に説明すると、スキーを履いて高さが3m以上のジャンプ台から飛び出し、回転や捻りの美しさなどを競う採点競技です。 冬は国内唯一の競技コースがあり、私の地元の隣町の北海道美深町を拠点とし活動をしています。 私はエアリアルという競技に少し面白い出会い方をしました。幼いころから色々なスポーツに取り組んできましたが、ある日、そのうちの1つであるクロスカントリースキーの大会に出場しました。 午前中に走り終わった後、午後には母親が申し込んでいたエアリアルの大会に連れていかれ、気づいたら出場していました。エアリアルは初めての経験でしたが、その大会では運よく3位に入賞することが出来ました。 そこで私は「自分は天才かもしれない」と思い、チームに入り競技を始めることにしました。競技を続ける中で、自分が天才という存在からはかけ離れていることに気づきましたが、代わりにもっと大切な考え方や繋がり、知識や技術、経験を得ることが出来ました。 現在は日本体育大学に在学し、スポーツに関する幅広い知識を身に着け、それを自身にも取り入れて活動しています。

私はこの活動を通じて少しでも多くの方にエアリアルという競技を知り、好きになり、最終的にはやってみたいと思って頂きたいと考えております。 先ほども言いましたがエアリアルはマイナー競技であり、選手が多くありません。 メジャースポーツをしている多くの方は部活動やチームの中で、チームメイトと互いに切磋琢磨し高め合ったり、ライバルとぶつかり合って成長する機会や体験があったと思います。 しかし私はエアリアルでこのような体験をあまりしてきませんでした。そのおかげか自然と、海外のレベルが高い選手を見るようになったというメリットもありましたが、やはり周りの競技と比べると人が少ないさみしさは常に付きまとっており、孤独を感じることも稀にありました。 仕方がないことなのかもしれませんが、これからの選手にはできるだけこのような思いをしてほしくないと思っています。 昔は何も考えずに言っていましたが、今はこのために「2030年のオリンピックで金メダルを獲る」ことを目標として活動しております。私が金メダルを獲り、それを見てエアリアルを始めてくれた子供たちが、互いに高め合いエアリアルを楽しんでくれると嬉しいです。

競技普及のための分かりやすい目標として最終的にはオリンピックで金メダルを取りたいと思っていますが、その目標とは関係なく、純粋な競技者としてただただ上手くなり続けたいという欲求が私の根底にあります。 試合に出ても、誰かに勝つことより、今の自分をどれだけ発揮できるかという事ばかり考えてきました。 もちろん状況に応じて「今回はこの選手に勝ちたい」という目標を設定することもありますが、「自分がここまで出し切ることが出来れば結果的に勝つことができそう」といった考えがあるため、結局のところ試合の瞬間は自分との勝負になっています。 このように、私が超えていきたいと思うのは常に私自身です。さっきまでの自分と比べ、如何に成長できるか。どうすれば明日の自分を強くできるか。 これが私の「GO BEYOND」です。自分の成長を楽しみ、競技に対しても真剣に楽しんでいます。この考え方をしたとしても毎日毎日上手くなり続けられるわけではありません。繰り返し壁にぶつかります。 しかし壁にぶつかるたびに新しい知識や技術を身に着けることで、それを解決する頃にはまた一つ成長していることを実感しています。

GO-BEYONDER No.360

エアリアル選手

五十嵐晴冬

2002年12月13日生、北海道出身。幼いころから色々なスポーツに取り組んでいたが、小学3年の冬にエアリアルという競技に出会い中学からはエアリアル一本に。中学3年の冬から海外での試合に参戦するようになる。 高校へ入学してからは色々な人と出会い、他競技のアスリート達との交流を深め知見を広げ、3年をかけて全日本選手権3位、2位、優勝を経験する。 海外ではヨーロッパカップ14位やワールドカップ26位、ジュニア世界選手権9位の試合成績を残す。2021年の春に日本体育大学に入学し、スポーツに関する幅広い知識を身に着け、競技に取り組んでいる。

 

Instagram:https://www.instagram.com/haruto.ski.ae/

Blog:www.tiktok.com/@aerialskiiiiiiiii

受賞歴

    • ・2022年  3月 ジュニア世界選手権 9位
    • ・2022年  3月 ヨーロッパカップ 14位
    • ・2022年  2月 全日本選手権 2位
    • ・2021年12月 ワールドカップ 26位
    • ・2021年  2月 全日本選手権 優勝
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