私はスキージャンプという競技をしています。スキージャンプとは急な斜面のジャンプ台を滑り降り、踏み切り台から空中に飛び出し、飛行距離の長さと空中姿勢と着地の美しさを競う競技です。 スキージャンプを始めたきっかけは、私と同じく北海道上川町出身である高梨沙羅選手のお父さんからのお誘いを受けて始めました。 最初のうちはスキージャンプという競技を知らないままジャンプ台に連れていかれ、ほぼ強制で競技を始めました。 スキーをやった事もないのにこんな競技出来るのだろうかと毎日不安だったのを今でも覚えています。 しかし、徐々にスキージャンプの魅力に気づいていき、今では空を飛ぶことの楽しさや誰よりも遠くにとべた時の嬉しさなど、普通の生活では味わうことの出来ない感覚にとても幸せを感じています。現在は早稲田大学スポーツ科学部に入学し、スキー部に所属しています。夏場の平日は埼玉県所沢市にあるキャンパスで陸上でのトレーニングや、学校にあるジムで先生とマンツーマンでトレーニングに励み、毎週末には、長野県白馬村のジャンプ台に向かい、実践練習を行っています。
GO BEYOND な 人
池田光希(イケダミキ)
スキージャンパー
私の競技生活最大の目標は2つあります。1つ目は2026年に行われるイタリアミラノコルティナダンペッツォオリンピックに出場し、同郷の先輩である高梨沙羅選手、勢藤優花選手と共に表彰台独占をし、金メダルを獲得することです。 2つ目は毎年11月から3月にかけて開催されるFISワールドカップに出場し、総合優勝することです。目標は決して簡単に達成出来るものではなく、多くの課題を乗り越えて達成させるものだと思っています。 これらの大きな目標を達成させる1歩として、来年1月にアメリカのレイクプラシッドで開催される冬季ユニバーシアード大会で、個人戦団体戦共に金メダルを獲得することが今シーズンの目標なので、初めて行く海外遠征でいい収穫ができるよう頑張りたいです。しかし、私は英語が苦手なため、海外の選手やコーチとコミュニケーションを取れるか不安に感じている部分があります。そこで、今回海外に行かせて頂ける機会を十分に活用して、他の選手と積極的にコミュニケーションを取り、自分の価値観をさらに広げていきたいです。
「GO BEYOND.」=「超えていく」という言葉は、私にとって「己の限界を超えて、世界の高い壁も超えていく」という意味に感じました。 スキージャンプはほかのスキー競技と比べて動きが単純で、一見、度胸があれば誰でも出来るような競技と思われがちですが、屋外競技なので雪や風、気温などの天候に大きく左右される競技です。 今まで誰よりも練習してきて濃い時間を過ごしてきたと思っていても、その日のジャンプ台の状況や、風の強さによって順位を落としてしまうということを何度も経験しました。自分自身の心が弱かったと感じています。 しかし、初めて「GO BEYOND.」という単語を聞いて、単語の意味を考えた時、「このままじゃ世界になんて到底通用しない。世界には天候やジャンプ台の状況で心が揺れてしまう選手はいないから自分ももっと強くならなければいけない。」と思えるようになりました。 また、日々の練習には基礎的なトレーニングだけでなく、メンタルのトレーニングも必要なんだと考えさせてくれました。GO BEYONDERの一員になれた時、私も皆さんのように世界で活躍する強いアスリートになりたいと心から思います。
GO-BEYONDER No.357
スキージャンパー
池田光希
2003年9月2日、北海道上川町生まれ、同郷出身の高梨沙羅の父に誘われて小学校二年生からスキージャンプを始める。 中学までは地元のジャンプ台や地方のジャンプ台に行って練習していたが、さらに強くなりたい一心で多くのオリンピック選手を輩出している下川商業高校へスキー留学のため進学。 2021年に行われたインターハイ・高校選抜共に3位入賞の成績を残し、現在は早稲田大学に進学。世界で戦える競技力を身につけるために専門的な勉学に励み、日々奮闘している。
Instagram:https://www.instagram.com/m_ike0902
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受賞歴
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- 2022年
- ・第71回 全国高等学校スキー大会 7位
- ・第49回 HTBカップスキージャンプ競技大会 6位入賞
- ・第61回 STVカップスキージャンプ競技大会 7位
- 2021年
- ・第70回 全国高等学校スキー大会 3位入賞
- ・第34回 全国高等学校選抜スキー大会 3位入賞
- ・第92回 宮様スキー大会競技会ラージヒル競技 10位
- ・第22回 伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会 9位
- 2018年
- ・サンピラー国体記念第16回サマージャンプ大会 8位