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鈴木貴弘（スズキタカヒロ）
クロスカントリースキー
地元山形県を拠点に企業スポンサー・個人サポーターを募って資金を集めて、クロスカントリースキー競技活動を行っています。クロスカントリースキーとは起伏のある雪上コースを滑走する競技です。日本だとマイナー競技ですが、北欧を中心にヨーロッパで人気が高く、子供たちから大人まで幅広い世代の方々に親しまれています。
私がこの競技に出会ったきっかけは小学校でのスキーの授業でした。そして、中学校から本格的に競技をはじめ、高校、大学、社会人になった今でもこのクロスカントリースキー競技の世界にのめり込んでいます。オリンピックとワールドカップ出場権利を取ることを目標に活動して、昨シーズンの成績は全日本選手権の３位が最高成績でしたが、世界の舞台に上がるレベルには届きませんでした。徐々に成績が上がってはきているので来シーズンこそは実現したいです。国内を拠点として活動していますが、より良いトレーニング環境を求めて、例年だとオフシーズンの夏とシーズン初めの冬に合計約３ヶ月海外遠征を行っています。夏は国内でスキーができる環境がないのでスウェーデンのスキートンネルやヨーロッパの氷河へ行って雪上トレーニングを行い、冬は国内よりも早く雪上に立てるこができる北欧の地域へ行ってトレーニングやレースに参戦しています。そこで自分よりレベルの高い選手とレースで競ったり、一緒にトレーニングすることで学ぶことが多く、ステップアップするための課題を見つけています。
2022年の北京オリンピック出場を目指しています。出場権利を獲得するには12月末から1月上旬に予定されている国内選考レースで上位に入ることが条件です。目標を達成するために夏と冬の２回北欧遠征を行います。夏は雪上での感覚を養うのを目的にしていて、冬は早くからシーズンインすることとレースに参戦することが目的です。北欧にはスキーのトレーニング環境が整っていて、レースも多く開催せれています。そして、世界トップクラスの選手たちと同じ場所でトレーニングすることや同じレースに出場することが可能です。実際に自分自身で世界との差を明確に感じることにより、成長へのヒントがもらえたりします。その差はまだまだ大きいと感じますが、諦めずに挑戦することで実力をレベルアップさせ、少しずつ差を縮めていければ、目標達成にも繋がると思っています。
中学・高校・大学と思うような成績が残せなかった自分がオリンピック出場を叶えることで「正しい努力を積み重ねれば世界の舞台に立てる」ということを証明していきたいと思っています。また、国内外での活動を通して経験したことや学んだことを皆さんに伝えていくことで選手育成やスキー人口の増加に繋がるように発信していきたいとも考えています。
今までクロスカントリースキー競技の活動を通して、ノルウェー人からコーチングを受けていたことやフランスのチームに所属して活動することもあり、日本の常識は海外での常識とは限らないということを学びました。言語や生活に関してもそうですが、クロスカントリースキー競技に関してもそうでした。「速く滑る」という目的は同じですが、そこに対してのアプローチが国や地域ごとに違っていて、いろんな考え方に触れました。それによってトレーニング方法ややるべきことの選択肢が増え、自分の引き出しが増えたのを感じ、競技に対しての取り組み方も変わってきました。
今後も国境を超えて、スキーを通じて世界各地の人たちと関わることで、これまでの常識にとらわれずに柔軟な発想で新しいことを取り入れ、自分の成長に繋げていきたいと思います。
受賞歴
- 2021年
- 3月 全日本スキー選手権 スケーティング 15km 4位、クラシカル 50km 3位
- 1月 全日本スキー選手権 クラシカル 10km 3位
- 2020年
- 1月 全日本スキー選手権 スケーティング 15km 6位
- 2019年
- 3月 全日本スキー選手権 クラシカル 50km ６位
- 3月 宮様スキー大会 スケーティング 15km 優勝
- 2017年
