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私が初めてスキーを履いたのは2歳の時、アルペンスキー競技を始めたのは小学生の時です。自宅から歩いて行ける場所にスキー場があり、幼い頃からゲレンデは遊び場代わり、小さい頃からスキーは生活の一部でした。小学生から県内各地で行われる大会に参加するようになり、中学生になると海外遠征や大会に出場するようになりました。
高校生になると、より明確に世界を意識するようになり、より専門的な環境やコーチングの下、日々トレーニングを行っています。
毎年11月の海外遠征からシーズンが始まり、春には雪が無くなるギリギリまでスキーを履き、オフシーズンにはフィジカルトレーニングで次のシーズンに向けて体力を高めています。
目標はオリンピック、ワールドカップへの出場、上位入賞ですが、まだまだ道のりは遠く、目の前の目標にすら躓くこともありますが、日々上を目指して鍛錬していきます。
私の目標は、ワールドカップに出場し、上位争いの出来る選手になることです。そのためにはファーイーストカップや全日本選手権で、まず日本やアジアのトップに立たなければなりません。
アルペンスキーはまだまだ日本ではマイナーなスポーツで、ワールドカップでも上位のほとんどを欧米の選手が占めています。
特に女子の日本人選手が上位の成績を残した前例はなく、勝つことは難しいとも言われています。しかし、その壁を越えて、日本人初のメダリストになりたいです。
また、スキーを通じ多くの人と出会うことで、自身の内面も成長出来ると思っています。これまでも全く違う世代、全く違う環境、国籍の違いまで本当に多くの方々に影響を受けました。これまでの結果は1人で成し遂げたのではなく、多くの人の支えがあってのものであると思います。成績と同じくらい、出会いは財産だと感じています。
私が初めて海外レースに挑んだのは中学2年生の時です。もちろん緊張もしましたが、街をあげてのレースに魅了され、「世界で戦いたい」という思いを抱くようになりました。
そこでは体格の差や技術の差など、前回よりも明確な海外選手との差を目の当たりにし、今の自分に足りないものを知ることができました。その一方で、彼らに勝つということは決して遠い夢ではないとも感じました。
また、体力や技術はもちろんのこと、コミュニケーションにも課題を感じています。アルペンスキーで勝つためには海外での雪上トレーニングが必要不可欠となってきます。そのため海外でのコミュニケーションを円滑にすることは、トレーニングの質の向上につながると考えています。
世界を舞台に戦うためにも、諦めずに戦うメンタル、正確な技術、安定した体力を目指して日々奮闘しています。
GO-BEYONDER No.265
アルペンスキーヤー
渡邉愛蓮
2003年4月18日、長野県生まれ。スキー場の近くで生まれ育ち、幼いころからスキーを履く。小学生から競技スキーを始め、現在はアルペンスキー選手として活動している。高校1年生ながら2020年インターハイで優勝し、今後の国際競技大会での活躍が期待されている。世界で活躍するトップ選手となることを目標に、日々練習に取り組んでいる。
Instagram:https://www.instagram.com/ellen4watanabe/
受賞歴
- 2020年
- 3月 世界ジュニア 日本代表
- 2月 インターハイ SL優勝
- 2019年