私は、長野県白馬を拠点にスキー選手育成事業を展開し、主に小学生から大学生までを育成する「SamuraiRacers」として活動しています。
ワールドカップ、オリンピックを目指し1年を通して活動を行い、過去5年でチーム選手が、JOCジュニアオリンピックK1競技で2勝、K2競技で3勝、全国中学校スキー選手権2勝、全国インターハイスキー選手権1勝、その他複数入賞選手を育てています。
海外での活動は毎年、夏(アメリカ3週間)、秋(ヨーロッパ4週間、中国4週間)を行っています。アメリカではポートランド、マウントフッドスキー場にてサマーキャンプを開催し、ガバメントキャンプと言う小さな街で自炊をして選手達に食事をさせながら、練習を行います。観光等にも必ず連れて行きます。
ヨーロッパではアムステルダムを経由し、ミュンヘン、インスブルックへ入り、氷河スキー場にて日々トレーニングに励みます。中国では北京河北省にてスキーキャンプを行い、FISレース及びFISコンチネンタルカップへの出場サポートをし、ワールドカップ出場権獲得を目指しています。
国内では12月からゴールデンウィーク迄毎日スキー指導活動を行い、年間で延5,000人以上の選手に指導を行います。以上のような全ての活動成果として、ここ6シーズンでは日本で最多に近い全国優勝数、入賞数を誇っています。
1番大きな目標はワールドカップで第一シードに立てる選手を育成すること。それに付随してオリンピック、世界選手権での表彰台が目標になります。経過として各種全国大会優勝者、入賞者を多く育成出来ればと思います。
また、スキーを通じてグローバルな経験をし、英語をはじめ外国語への興味を持ち、世界に挑戦してみたいと思うようなきっかけを作れたらと思います。私自身、日本と海外半々くらいでコーチング活動を行う中で、語学力の大切さを思う存分見せつけられて来ました。グローバルな経験をしたことによって気づくことも多々あります。選手にとってよりよい環境を与えられるようになりたいです。
「SamuraiRacers」では、自信を持って何事にもチャレンジできる選手育成を目指しています。スキーを通して感じたこと・学んだことを経験値として、物事の一つ一つに対して考えや感情を持てる人になってほしいと考えています。能力を発揮出来る選手は、より高い技術の習得にチャレンジできるように。また、発揮しきれない選手には我慢強く練習できるように精神的にも強い人に育てたいです。必ずワールドカップで第一シードに立てる選手を育成する、日本人第一号を取りたいと思います。
私は20歳の時、飛行機チケットとスキー道具、現金のみを持って旅したことがあります。向かった先はオーストリアのキッツシュタインホルン(カプルン)でした。宿の予約も無く、とにかくスキーがしたいと言う気持ちだけを持って、何軒ものアパートをノックして回り、1日100シリングで泊めてくださいとジェスチャーをして回ったのを覚えています。
国境を越え、言葉の壁を越えた経験でした。私は、この経験をしてから、何事も辛いことがあっても乗り越えられると自信を持つようになり、今でもそれを糧として仕事が出来ている時があります。
様々な国で沢山の人に出会い教えて貰ったこと、様々な困難に出会い乗り越えたこと、日本にいるだけでは得ることが出来なかった強いメンタリティを武器に、日本人としてはまだ達成出来ていない、アルペンレーサー世界1を日本人として1番最初のコーチとして掴みとります。