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私は、フリースタイルスキー・モーグル選手として活動しています。
モーグルとは全長240m前後のコブ斜面を滑走し、途中2回のエアジャンプを行い、スキー技術・ジャンプ・スピードを総合的に競う採点競技です。私はスキーヤーである祖父母の影響を受け3歳からスキーを始め、4歳の時にモーグルと出会いました。コブ斜面を滑ったりジャンプ台で飛んだり、とても楽しそうだと思ったのがきっかけでモーグルを始めました。
最初のうちは、毎日スキー場に通い、無我夢中になってコブ斜面を滑っていたのを覚えています。小学生になって全日本スキー連盟の公認大会に出場するようになりました。中学1年生のシーズンは良い結果を残すことができ、中学2年生からはSNOW JAPAN(ナショナルチーム)の一員として活動しています。
2019~2020年シーズンからは、ワールドカップ出場メンバーに選出され、ヨーロッパや北米などで行われるワールドカップを転戦しています。
私の一番の目標は、2022年に開催される北京オリンピックに出場し、メダルを獲得することです。目標を達成するためには、主に海外で開催されるワールドカップに出場し、結果を残していくことが重要になります。掲げた大きな目標に向け、まずはワールドカップに出場し続けて、優勝することが当面の目標です。
。2019~2020年シーズンのワールドカップ開幕戦では2位という結果を残すことができましたが、1シーズンを通し、コンスタントに成績を残すことはとても難しいことだと実感しました。海外選手からはスキー技術に限らず、試合に備えたコンディショニングの調整や、競技に取り組む姿勢、メンタル部分など幅広く多くのことを学んでいます。
また、海外の大会は外国人がジャッジングするので、世界から見て今どのような滑りが評価されているのか、自分はどのように評価されているのか、何が課題で何を克服しなければならないのか気づくことができます。海外で積んだ貴重な経験をこれからも最大限に活かし、2022年の北京オリンピックに向けてベストを尽くしていきます。
私が幼少期だった時の夢、それは「モーグルで世界一」になることでした。幼少期の夢は、今では明確な目標に変わりつつあります。幼少期の時から自分なりに努力をし、周りの方々からの支えがあり、少しずつではありますが成長することができています。
2002年のソルトレイクシティオリンピック以降、日本の女子選手はオリンピックでのメダル獲得がありません。近年の日本は暖冬の影響で雪の量が十分ではないため、自分が成長するには、まず、練習環境を確保することや、海外選手とも切磋琢磨できるよう海外で経験を積んでいくことが必要だと考えています。
また、日本に限られたことかもしれませんが、アルペンスキーなどの他のスキー競技と比べると、モーグル人口は決して多くはありません。私が海外で経験を積んで活躍することで、モーグルのことをもっと多くの方々に知ってもらい、応援していただけるような良いサイクルを作り出していきたいと思います。
幼少期の時からの夢である、「モーグルで世界一」の実現に向けてこれからも挑戦していきます。
受賞歴
- 2019年
- 12月 FIS WORLD CUP 2020 THAIWOO (CHN) 5位
- 12月 FIS WORLD CUP 2020 RUKA (FIN) 2位
- 8月 2019 AUSTRALIAN NATIONAL MOGULS 2位
- 2018年
- 2月 FIS WORLD CUP 2020 CALGARY (CAN) 7位
- 2月 全日本選手権 優勝
- 2月 FIS WORLD CUP 2020 TAZAWAKO (JPN) 6位