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私は、スノーボードの中でも2種目の競技に出場しています。
まずは、スノーボードスロープスタイルです。形状の異なるアイテムと呼ばれる障害物や、ジャンプ台などが配置されたコースを自身で選択し演技しながら滑走する採点競技です。最大の見どころは、連続する大きなジャンプで難易度の高い技を繰り出して滑走するところです。私はcab900という技のジャンプとレールを得意としてます。
もう一つの競技はビックエアーです。名前の通り、一つの大きなジャンプで難易度と完成度等を競う競技です。一つのジャンプだけなので、シンプルでありますが、ジャンプの大きさが25Mのプールを飛び越えるほどのおおきなジャンプなので、毎回緊張します。
私は熊本県出身で、一年の中でもめったに雪が降らない地域で育ちました。5歳の時に福岡市に遊びに行った際に、室内のスノーボード練習場で家族と滑ってみたことがきっかけで、段々とのめり込んでいきました。
その頃は、月に一度やる位の程度でしたが、小学校5年生頃になると、週2~3回ほど片道2時間かけて福岡まで通い、練習に取り組むようになりました。また、冬となれば毎週広島県などのスキー場まで片道4時間半かけて通い練習もしていました。毎週遠征に行っていたので、時間の無駄使いはしないように集中してこれたからこそ強くなれたんだと思っています。決して恵まれた環境ではなかったけど、スノーボードへの熱意と、家族を含め周りの方々のサポートのおかげで、楽しい練習ができこれまで続けてこれたと思っています
あとは全力で楽しむことだけを心掛けてきました。なかなか思い通りに技が出来なくて辛い時も良くありましたが、スノーボードを楽しむことが全てだなと今でも思っています。そして、自然とのスポーツなので、自然を愛そうと心がけています。
私が世界へチャレンジしようと思ったのは、小学4年生の頃でした。
まず、海外のスキー場で練習してみたいと思いました。なぜなら、当時、同じ競技で活躍するアスリートは全てヨーロッパやアメリカ、カナダの選手で、日本人の競技者はほとんどいない原状でしたし、海外の大会に出場する方すらいませんでした。
日本だけではなく海外のいろんなスキー場にアイテムで練習しなければ、とうてい彼らには勝てないと。私は両親に頼み、父親とその当時一緒に練習していた大人達7名とカナダのウィスラ―というスキー場へ行くことができ、度肝をぬかれた記憶があります。
まず、スキー場の大きさが一日中滑っても滑り切れない広さの山々で、パークという練習場のアイテムやジャンプ台の大きさも日本の数倍も大きく、数もたくさんあったことです。そして、毎年海外で練習するようになって慣れてきた頃、海外の大きな大会を経験してみたいと思うようになりました。しかし、大きな大会に出場するには、無名であるのと誇れるリザルトもなく、どうすればいいか家族と相談しました。
そして小さな国際大会を見つけ出し、参加。そこで良い成績を残すことを3年かけて積み上げ、やっと国際大会という大きなステージに出場を果たすことができました。
自分の立ち位置を自分で確立できなければ、チャンスもつかめません。言葉も習慣も異なる全く知らない世界に飛び込むことも、とても大切だし、トップアスリートになるために必ず努力しなければならないことなので、勉強もたくさんしてきました。
海外での生活は、自分に人生設計も大きく広げられていると思います。海外へチャレンジすることは、簡単ではありません。周りのサポートが必要不可欠です。
スノーボードの世界一になりたいということをあきらめずに努力してきたからこそ、つかめるものだと思うので、これからもずっとモチベーションを保ち続けながら、世界中で練習を続けていきたいと思います。また、最近は英語だけでなく、ドイツ語、中国語など、たくさんのお友達の母国語も少しずつ勉強していきコミュニケーションも幅の広げてきたいと思います。次の冬季オリンピック会場である中国語は、特に勉強してすこしでも理解できたらなと思います。
受賞歴
- 2019年
- 3月 USオープン 3位
- 1月 オーストラリア ワールドカップ 1位
- 2018年
- 12月 中国 ワールドカップ 1位
- 11月 イタリア ワールドカップ 2位
- 9月 ニュージーランド ワールドカップ 2位
- 平昌オリンピック ビッグエアー 8位 入賞
- 2017年
- 2016年
- FIS W杯 メンヘングラッドバッハ大会 3位
- LAAX OPEN 3位
- 2015年
- Winter Games NZ 1位
- スノーボード世界選手権 1位