私はスノーボードを5歳で始めて、14歳の時にナショナルチーム入りし、以降は一年の内の多くを海外で活動しています。夏場は南半球(主にニュージーランド)にて合宿や大会があり、11月から3月はワールドカップを始めとする大会への参戦の為、海外を転戦しています。
GO BEYOND な 人
今井胡桃(イマイクルミ)
プロスノーボーダー
スノーボードパイプは円筒を半分にして横に倒した形状をしており、上から往復しながら徐々に下っていく間に、5回から6回の技を繰り出し、エアの高さ、技の難易度、完成度を競い合う採点競技です。
世界的に見ても男女共にスノーボードハーフパイプの日本のレベルは非常に高く、ナショナルチームで活動している全選手が毎年トップ10に入っていると言っても過言ではありません。日本チーム全員で、切磋琢磨しながら力を合わせてオリンピックに向けて活動しています。
ハーフパイプに入ったのは6歳の時で、兄が先にハーフパイプの動画を父に見せてもらって始めており、それがきっかけで私もスキー場についていく様になり、つられてハーフパイプも始めました。
2008年頃から、徐々に大会に出場する様になり、気づけば本格的な競技活動へと変わっていました。冬のシーズンは全国各地へ行き、車中泊をしながら練習に励み、時には一人で北海道に行き合宿に参加する様な小学生時代でした。
10歳でプロ資格を取得し、全日本選手権で史上最年少優勝した後に、ナショナルチーム入りして現在に至ります。
18歳で初めて出場させて頂いた2018年の平昌オリンピックでは決して満足出来る結果とは言えない15位という成績でした。現在は2022年に北京で行われる冬季オリンピックでのメダル獲得を目標に活動しています。
オリンピック出場選手が選考される時に、出場可能なランキングにいるには、毎年行われるワールドカップ等で結果を出し続けて上位ランキングをキープし続けることが必要で、気を抜けるシーズンはなく、毎シーズン、毎試合がオリンピックに繋がっている事になります。
また、 競技全体のレベルも年々上がっていて、男女共に高さも回転数も昔とは比べ物にならない中で、世界中のトップ選手が命懸けで、より高いレベルの技と高さ、完成度を求めて切磋琢磨しています。私自身も練習中に大怪我をした経験が二度あり、全ての選手が命を削りながらギリギリの戦いをしている競技だと思います。国内での大会もありますので、是非皆様に会場でそんな選手達の熱い戦いを観戦していただきたいです。
そして、私自身が結果を出し、この競技がメジャーになる事で、幼い時からずっとサポート、応援してくれている両親を始めとする家族や、友人、後援会の方々、スポンサーの皆様への恩返しをしたいと思っています。 毎年開催されるワールドカップや世界選手権で活躍することは勿論ですが、日々の努力の全てが北京オリンピックに繋がっているので、努力を惜しまず一歩でもメダル獲得に近づける様に活動していきます。
一年の多くを海外で過ごすので、移動も多く、食事も含めてコンディションを整えるは容易では無い中で、高さや技の難易度を競い合う競技である為、当然の事ながら毎シーズンより高く、より難しい技を追い求めなくてはなりません。
その様な環境の中で、常に昨シーズンの自分、前回大会の自分、昨日の自分を越えていくことが、GO BEYOND.だと思っています。
GO-BEYONDER No.185
プロスノーボーダー
今井胡桃
1991年9月、長野県生まれ。父親と兄の影響にて5歳の時からスノーボードを始める。10歳でプロ資格を取得し14歳の時に全日本選手権で史上最年少優勝した後に、ナショナルチーム入りして現在に至る。18歳で初のオリンピック出場を果たし、以降多くの大会にて好成績を残す。一年の内の多くを海外で活動しオリンピックメダル獲得を目指す。
Instagram:https://www.instagram.com/kurumi924/
受賞歴