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GO BEYOND な

脇田紗良(ワキタサラ)

プロサーファー

私の父がプロサーファーということもあり、産まれてすぐハワイと日本を行き来する生活をしていました。そういった環境だったためサーフィンはとても身近で、小さい頃から遊びのような感覚で楽しんでいました。

一度、父とサーフィンをしている時に怖い思いをしてしまって、もうやりたくないって思ったことがありましたが、友達がコンテストに出始めていて、私の負けず嫌いの性格に火がつき、再びサーフィンをやることを決め試合に出場することにしました。

初めて試合に出た年は、決勝までいけたものの勝利をつかむことができませんでした。ですがその大会の抽選イベントでサーフボードが当たったんです。とても嬉しくて、それからサーフィンの試合に勝てるよう、一生懸命に練習をしたのを覚えています。

そしてすぐハワイのアマチュアのコンテストのツアーを回り始めて、ステイトチャンピオンシップで2度優勝し、ハワイ代表で全米アマチュア選手権に4年連続出場しました。私はISA(インターナショナルサーフィンアソシエイション)に出場したかったのですが、日本のパスポートと国籍のため日本代表でしか出れないとハワイの団体に言われ、日本で試合に出ることを決めました。

それから12歳の年に、日本に帰国して初めて参加した大会WSL(ワールドサーフリーグ)のプロジュニア18才以下の試合で準優勝しました。そして、13歳で日本プロサーフィン連盟(JPSA) のプロ公認資格を得て、WSLとJPSAの合同試合で準優勝しました。

14歳の時に、JPSA(ジャパンプロサーフィンアソシエイション)のツアーで一戦優勝することができ、最終ツアーランキング2位でルーキーオブザイヤーを取ることができました。これをきっかけに世界のもっとレベルの高い舞台で戦いたいと思うようになり、世界を目指そうと決心しました。現在は、ワールドツアーに出場する権利を得るために、オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパ、カリブ海、インドネシア、などで行われるワールドクオリファイングツアーに参戦しています。

私が、海外へチャレンジすると決めたのは、自分のサーフィンのレベルが海外でも通用するのかを試したかったのと、小さい頃からの夢「海外のワールドツアーで優勝する」ことに、いち早く行ける方法だと思ったからです。

ワールドサーフリーグ(WSL)という団体があって、WSLが主催するWCT。ワールドチャンピオンシップツアーがサーフィン界最高峰のコンテストで、世界のトップ20人程度が出場できます。それに出場する権利を得るには、WQSワールドクオリファイングシリーズの年間ランキングトップ10位以内に入ると得ることができます。

ワールドクオリフィイングツアーはレベルで分かれており、一番上がQS6000、次にQS3000、そして、QS1500とQS1000となっています。上のレベルに出るにはツアーランキングが上じゃないと入れません。今年からQS10000ができて、それは限られたトップの選手しか出場できません。

私の夢と目標でもあるのがWCT、ワールドチャンピンオンシップツアーに入って優勝をして、そこで世界チャンピオンになることです。世界チャンピオンになるにはそのWCTツアーで、年間王者になるとサーフィン界の世界チャンピオンになれます。

私にとってGO BEYOND.は、「辛い時も幸せな時も含めて、それを超えられた時に本当の成功がある」ということだと思っています。

”The Sky Is the Limit” 私が大好きな言葉です。

これは「君の人生にリミットはない、自分で自分のリミットを決めちゃいけない。」という意味です。

自分で自分のリミットを決めて、それ以上のことはしないのは本当の成功じゃないと思います。自分が決めた目標があったとしてもそれを超える成功があるかもしれないからです。”GO BEYOND.”超えてけ! 

2019年の3月にオーストラリアでQS6000、女子の最高峰の試合に出場しました。これまでのQS6000での最高成績は9位でした。9位が私にとって超えられない壁になっていた気がしました。そのラウンドまで行くといきなりの緊張、期待されてるプレッシャー、本当に私は勝てるのか、負けたらどうしようという不安が襲ってきて、自信をなくすこともありました。

そのうえ2019年で初のQS6000ということが、私の緊張をさらに増幅させました。ですが9位のラウンドを超えられて、最終的に5位で終われました。この時に壁を超えられたかなって思いました。

今年は前半の成績が今まででも一番良く次の試合に出るのが楽しみなはずなのに、一方で「もし負けたらスポンサー・応援してくださっている方々に対して申し訳ない」とついついネガティブなことを考えて、それがストレスになっていました。こういう自分の弱いところをGO-BEYONDERとして超えていきたいと思います。

GO-BEYONDER No.169

プロサーファー

脇田紗良

2002年10月、神奈川県生まれ。プロサーファーである父親の影響で、幼いころからサーフィンが身近にある環境で育った。兄もプロサーファーとして活躍する、生粋のサーフィン一家。2016年13歳でプロ合格。その後も数々の大会にて、好成績を収める。日本を代表するプロサーファーとして、世界でも活躍中。

Instagram:https://www.instagram.com/sara_wakita1010/

Facebook:https://www.facebook.com/wakita.sara.3

受賞歴

  • 2019年
    • WSL sydney womens pro QS6000 5位
    • WSL Sisstrevolution Central Coast pro QS3000 準優勝
  • 2018年
    • VISSLA ISA WORLD JUNIOR SURFING U-16 世界ジュニア選手権 日本代表 3位
    • JPSA ジャパンプロサーフィンツアーショートボード第6線 新島 優勝
    • WSL Ise Shima Pro Junior 2位 (試合最高得点を2回記録)
    • JPSAジャパンプロサーフィンツアー2018 ショートボード第6戦サーフアイランド種子島プロ優勝
    • Flight Centre Burleigh Pro 準優勝
  • 2017年
    • Women's Junior Tour Rankings(Asia)2位
    • JPSAルーキー・オブ・ザ・イヤー
    • JPSAジャパンプロサーフィンツアーショートボード第8戦 3位
    • WSL Ise Shima Pro Junior 準優勝
    • JPSAジャパンプロサーフィンツアーショートボード第6戦 3位
    • 一宮 いすみ プロジュニアサーフィン 千葉県知事杯 3位
    • JPSAジャパンプロサーフィンツアーショートボード第1戦 3位
    • WSL Minami Boso Junior Pro 準優勝
    • JPSA/夢屋サーフィンゲームス田原オープン/優勝
  • 2016年
    • WSL Japan Tour Minami Boso Junior Pro 3位
    • WSL Japan Tour QS1000 TRUMP Hyuga Pro 3位
    • WSL Japan Tour 伊勢志摩Pro Junior 3位(大会最高得点を記録)
    • WSL Japan Tour 志田下 GoPro Junior Games 3位
    • WSL Japan Tour QS1000×JPSA 第3戦 Yumeya Surfing Games OPEN WQS 準優勝 (JPSA公認プロ獲得)
    • 13歳でプロ合格
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