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GO BEYOND な

杉田親次朗(スギタシンジロウ)

大学生、アドベンチャーサイクリスト

夢は自転車で世界一周
旅の軌跡で世界地図を描く

私はアドベンチャーサイクリストとして活動しています。アドベンチャーサイクリングとは自転車にキャンプ用品、生活用品などたくさんの荷物を積み、できるだけ動力や現代のテクノロジーに頼ることなく自力で旅をする自転車のツーリングスタイルです。

自転車での旅は一般的な観光とは異なり、過酷な道中や現地の人々と触れ合うことが鮮明に記憶され、思い出が線として繋がることが何よりの魅力です。そして自力で辺境にたどり着いた時には何とも言えない達成感を味わうことができます。

また、私はJACC 日本アドベンチャー・サイクリストクラブに所属しています。JACCとは日本人で初めて自転車世界一周を成し遂げた池本元光さんが創設した『自転車旅を通じた国際交流に貢献する』ことを目的とした冒険家団体です。JACCには植村直己冒険賞を受賞されたサイクリストなども在籍しています。

私自身がアドベンチャーサイクリストとして活動し始めたのは約3年前で、大学生になってからです。幼い頃から自衛隊員であった父の影響でサバイバル術やアウトドアに幅広く触れてきました。

高校生になって本格的にロードバイクに乗り始め、広島県の実家から1日250kmほどのツーリング (山口や島根、岡山、瀬戸内ライドなど) を始めました。それまで県外に出ることは年に2~3度だったので、自転車で他県に行く体験は刺激的なものでした。ペダルを回すとどこまでも行くことのできる自転車に感動しました。

大学に入学した後は、自転車にたくさんの荷物を載せて長期間旅をするキャンプツーリングにハマっていきました。長期間の旅が可能となり、旅の範囲は日本だけに留まらず海外にまで広がりました。

そしてフィリピンでのサイクリングを経験したことで、世界を舞台にしたアドベンチャーサイクリングの魅力に取り憑かれ、2018年の4月から北米大陸2万kmの自転車旅に挑戦することを決めました。

2016年
沖縄本島左回り一周ライド
北海道 道南600kmキャンプツーリング スズカ8時間エンデューロ 秋2016完走
2017年
沖縄本島右回り一周ライド
フィリピン トンド地区スモーキーマウンテン訪問
北海道 道央 500km キャンプツーリング スズカ8時間エンデューロ 秋2017完走

病気の子供に笑顔を届ける ぬいぐるみと一緒に世界へ

自転車で南極大陸含む全大陸を走破し、走行した道で世界地図の形を描くことを目標にしています。その目標実現のため第一歩として2018年度の4月より1年間をかけて北米大陸を自転車で長距離走破するチャレンジを行います。ハワイのオアフ島一周から始め、アラスカ州アンカレッジからカナダ縦断、アメリカ縦断を経てメキシコ、ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカへと進みゴールのパナマシティを目指す約2万kmのルートです。旅の途中にはアラスカのフェアバンクスから未舗装のダルトンハイウェイを往復800km、日本人が自転車で到達した記録が少ない (ほぼない) アラスカ州の北極圏へも立ち寄ります。今回の旅は全行程テント泊を予定するアドベンチャー要素の強いチャレンジです。

冒険はもちろんですが、4月から挑戦する北米自転車旅では“発信”にも力を入れて活動をする予定です。旅中にはYouTubeチャンネルやSNSを通じて私のアドベンチャーサイクリングの様子を多くの人に楽しんでもらえるコンテンツとして発信します。

また、この旅はただ自転車でアメリカ大陸を走るだけのチャレンジではありません。NPO法人しぶたねという入院した子供、兄弟のためのNPO法人やSTR企画という入院お見舞い用品を取り扱う個人事業主の方と協力して、僕たちの冒険を通して病気の子供たちに勇気と元気を与えるプロジェクトも進行中です。

その第一歩として、ウナギトラベルというぬいぐるみ旅行代理店と協同企画したクラウドファンディングを行いました。

そして私はこの北米大陸自転車旅を実現するために、学生でありながら約15社の企業協賛を獲得しました。旅で使用する自転車を始め、キャンプ用品や衣類、カメラなどの機材、協賛金などを飛び込み営業や地道な広報活動を通じて調達しました。

旅する速度には自転車が最適 世界を巡る旅に導いたのはマニラの街

私が「GO BEYOND.」を感じたのはフィリピンのマニラでサイクリングをした時です。大学2年生の春、もともとはバックパッカーとしてマニラを旅する予定でした。しかし滞在3日目にゲストハウス近くで自転車をレンタルし、自転車に乗って効率よくマニラを見て回ることにしました。

マニラの街をサイクリングしてみると、高架鉄道やタクシーからは見えなかった現地の人々の生活ぶりやその街の空気、匂い、雰囲気を直に感じることができました。この時に私はやっぱり旅には自転車が最適だと感じました。タクシーや鉄道を使った旅は観光地だけを切り取った観光になるのに対し、自転車での旅は何気ない分かれ道やちょっとした坂でも良くも悪くも思い出として残っていました。

マニラでは東南アジア最大のスラム街と言われるトンド地区のスモーキーマウンテンを訪問しました。スラム街は観光地とは違って、現地で生活する人々の様子を感じることができます。ゴミを燃やして貴金属を取り出して生活をしているスモーキーマウンテンの人々の様子は、日本に住んでいた私にとってカルチャーショックを感じさせるものであり、広い世界を感じた光景でした。

このマニラでのサイクリングをきっかけに、日本だけに留まらず、世界各国の様子を自分の足で、自転車で、たくさん見て回りたいと思うようになりました。自転車で全世界を走り、テレビや新聞では感じることのできない現地の雰囲気を体感したいのです。

GO-BEYONDER No.143

大学生、アドベンチャーサイクリスト

杉田親次朗

1997年3月30日、広島県生まれ。幼いころから父の影響でアウトドアに触れる。アドベンチャーサイクリストとして活動し始めたのは2015年から。現在は自転車で南極大陸含む全大陸を走破し、走行した道で世界地図の形を描くことを目標に行動中。あわせてNPO法人との共同企画やクラウドファンディングも行っている。

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