GO BEYOND な 人
四十住さくら(ヨソズミサクラ)
スケーター
スケートボードで世界へ飛び出せ!
もっと高くもっと格好よく
私がスケートボードに出会ったのは小学6年生の時でした。兄が友達と庭で楽しそうに滑っている姿を見て、私もやってみたいと感じていました。いつも羨ましそうな表情で見ているだけだった私に、チャンスが訪れました。「これで練習しとき」と、兄が古いデッキを譲ってくれたのです。嬉しくなり兄に褒めて貰えるよう毎日一生懸命練習しました。
そんなある日、兄の友達が一生懸命練習している私を見て、「さくら、スクールに行ってみるか?」と。二つ返事で「行きたい!!」と叫んだのを覚えています。
後日、大阪で開催されているスケートボードのスクールに連れて行って貰いました。初めてプロのスケーターから教えを受けて「もっと上手くなりたい」という感情が芽生え、それからますますスケートボードの魅力に引き込まれていったのです。学校から帰ると、家の庭で毎日練習していました。そんな私を見た兄の友達が、次はランプというセクションのあるパークに連れて行ってくれました。それをきっかけに一年間の猛レッスンを受けて、ランプの基礎を身につけました。
初めて神戸のgスケートパークでSSGカップという大会に出場することになり、レディース部門で2位を獲得。しかし初めての大会での2位という成績が、嬉しいと言うよりすごく悔しくて、その時の悔しさが私の本気に火をつけました。
両親とも話し合った結果、三つの条件を基にスケートボードに取り組む決心をしました。
「①スポーツとして本気で一生懸命頑張る。②怪我をしてでも諦めない覚悟をする。③日本一のレディーススケーターになる。」
この条件を守ると決めてスケートボードに取り組むのならば、両親は協力応援すると言ってくれました。庭に私専用のランプセクションを作って貰い、本格的にスケートボードを開始することになりました。
オリンピックの正式種目に…目標は金メダル!
スケートボードはまだスポーツとしての認知度が低く、私の住んでいる和歌山県岩出市には、練習場がありません。毎日学校が終わると、母に片道1~3時間かかる他府県の練習場に連れて行って貰わなくては練習ができません。
その後家族の協力もあり、2016年AJSA全日本アマチュアレディース部門(ストリート)で優勝。翌年の2017年AJSA全日本アマチュアレディース部門 (ストリート) も優勝と二連覇を達成することが出来ました。
そんな時、2020年東京オリンピックでスケートボードが正式種目になるという報道を聞きました。スケートボードがスポーツとして認識されたと大喜びしました。
そして、『オリンピックで金メダルを取りたい』という大きな目標が出来ました。
そんな時、TV-CMに出演依頼の声が掛かりました。2020年をゴールに47都道府県を一つ一つ訪ね、それぞれの土地でオリンピックを目指すアスリートたちのチャレンジを応援していくCMの企画です。挑戦することの大切さや、夢を追う事の素晴らしさ、そしてこの国の美しさを最高の映像で伝えたいという、6年越しのプロジェクトです。和歌山県代表で私を選んで頂き、TV-CM、WEBサイト、新聞広告などに出演させて頂きました。とても貴重な経験を得て、もっと頑張ろうと決意しました。
オリンピックのスケートボードは、ストリートとパークスタイルという種目に分かれています。私はアールというセクションを得意としているので、パークスタイルを選択しましたが、日本ではパークスタイルの大会が少なく、海外の大会で経験を積む事が余儀なくされています。ある時、同じfivecrossライダーのx-games優勝者の中村貴咲プロのご協力でカリフォルニアVans girls combipool classic AM15overの大会に出場することが出来ました。結果として、AM15overで3位入賞することが出来ました。
初めての本場アメリカでの大会は、想像以上のスケールで、ドキドキ、わくわくしました。プロの方たちの滑りを見て、自分のスキル (スピード・高さ・技の完成度) など未熟な部分を痛感しました。それとともに語学の勉強も並行しながら頑張らないと…と思い、学校の授業だけでなく、移動中も英語の勉強をしています。
スキルとメンタルを鍛え、高さとスピードの恐怖を克服したい!
今の自分を超えていくと決めた時、私はバーチカルスケートボードに挑戦すると決めました。バーチカルは、高さとスピードの怖さがあります。しかしその怖さを超えた時、技を身に付けることができます。練習した成果を大会で披露し、勝てたときは、達成感と自信につながります。
2017年カリフォルニアのサンディエゴでガールズスケーターの世界一大きな大会Exposureのコンテストに参戦しました。AM15overで優勝、Vert pro3位入賞を果たすことが出来ました。思いもよらない結果を出せたので、すごく自信を持つ事が出来ました。次はプロとして挑戦したいと強く思いました。
その後一年間必死で練習を重ね、2018年3月10日カリフォルニアのロサンゼルスVans girls combipool classic proで参戦することになりました。結果は6位入賞でした。緊張が取れず用意していたルーティーンを滑ることが出来ず不完全な滑りとなりました。この大会でスキルだけでなくメンタルの弱さを痛感しました。
今後の課題として、たくさんの練習・経験を積み、スキルとメンタルを鍛えていきます。一年後に、どんな成長・結果が出せるか楽しみながら日々精進していきます。そして、挑戦・努力することの楽しさや素晴らしさを次世代のスケーターに伝えていきたいです。
強く思い描いて行動すれば協力者が現れ、夢が実現していくと信じています。一日一日を大切に頑張っていきますので、皆様応援宜しくお願い致します。
GO-BEYONDER No.141
スケーター
四十住さくら
2002年3月15日、和歌山県出身。競技歴は4年。小学6年生の時スケートボードに出会う。初めての大会で2位を獲得するも、TOPを取れなかったことに悔しさを覚え、日本一のレディーススケーターになると決意。2016年・2017年AJSA全日本アマチュアレディース部門で2連覇を果たす。現在の夢は2020東京オリンピックでの金メダル。
所属チーム:five cross skate park
Instagram:https://www.instagram.com/sakura_yosozumi/
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