GO BEYOND な 人
松本遥奈(マツモトハルナ)
スノーボーダー
スノーボードで世界の大舞台に出場!
私は北海道札幌市で生まれました。小さい頃から冬は雪で遊んでいましたが、小学校2年生の時から本格的にスノーボード活動をはじめました。近所にスキー場があったので幼稚園の頃はスキーをしていましたが、スキー場でかっこよく滑るスノーボーダーを見て、始めたいと思ったのがきっかけです。両親に頼んでスノーボード用品を一式用意してもらったのが小学校2年生の時でした。その当時は、学校が終わると両親にスキー場まで送ってもらっていましたが、練習をするのが楽しくてしかたがなかったので、間に合わないときは、歩いて行くこともあったくらいです。小学校4年生の時からハーフパイプの競技者として活動しています。そして今年は小さい頃からの夢だった冬季オリンピックに出場、6位に入賞することができました!
私が競技しているハーフパイプは、その名の通り、円筒を半分にして横に倒した形状をしています。水平な底面をボトム、円弧状の斜面を壁、頂上の水平部分をプラットホームと呼び、そしてプラットホームと壁の縁の部分をリップと呼びます。競技者はこの中をブランコのように往復し、両側の壁の頂上付近や空中に飛び出している間に様々な技を繰り出します。通常、5~6回飛び、そのトリックについて点数がつけられます。技の難易度、技の完成度、技の高さ、着地の安定感、全体の構成など、これらすべてをジャッジし、その得点で競い合います。
海外の言葉や文化を積極的に学んでトレーニングに生かしています
私の海外でのチャレンジには2つの意味があります。
1つは海外でのトレーニングです。1年の半分は海外で過ごしていますが、特にアメリカでのトレーニングが多くなっています。アメリカには綺麗なハーフパイプがあり、近くにはジムもあって、トレーニング環境が整っているというのが理由です。アメリカでは毎日最高のトレーニングができています。雪上トレーニングが終わってからジムへ行き、ウエイトトレーニングや有酸素トレーニングをする、といったフローを継続した結果どれだけ自分が成長することができるのか、そして結果を出すことができるのかに期待しています。
もう1つは、海外でコミュニケーションを取るということです。日本と言葉や文化が違う中でトレーニングを続けるのは簡単なことではありません。しかし、海外でしかできない経験などもたくさんあります。海外遠征に行くときは、ほとんど日本チームで行動しているので、英語をマスターしていなくても生活やトレーニングにあまり支障はありません。ところが、個人で海外の方とコミュニケーションを取るときや、一人で海外へ行くときは、語学の面で不安を感じます。会話がなかなかはずまない時には、Wi-Fiをうまく利用して辞書などに助けてもらいながらコミュニケーションを取っています。その結果、海外の方とも少しずつですがコミュニケーションを取ることができるようになりました。これからはもっと積極的に話しかけていきたいと思っています。
たくさんの経験と壁を超え、誰よりも上を目指します!
海外で様々な大会に参戦していると、常に選手たちのレベルの高さを感じ、このレベルの中に身を置いて、「自分のレベルを高めたい!」という気持ちになります。初めての海外遠征では、その雰囲気や外国選手の身体の大きさなど、圧倒されることが多くありました。また、言葉や文化が違う中での生活やトレーニングすることの難しさも学びました。しかし、この世界で結果を残していくには、このままではいけないと感じることが多くなりました。この厳しい環境の中で自分のレベルを高め、誰よりも上を目指し、周りの方々を超えていく必要があると思いました。そのように感じた時から今まで、多くの国を転戦し、様々な大会に参加してきました。怪我をしたこともあります。時には、スノーボード技術や文化の違いという壁にぶつかり、苦しかった時期もありました。それでも、持ち前の負けず嫌いの性格を生かして、ここまでたどり着くことができたと思っています。
正直に言って海外でのスノーボード技術向上や、語学能力を向上にはまだまだ余地が残されています。このどちらも、海外の方々とのコミュニケーションによって達成できることです。そこで、いろいろな方から教えていただいたり、時には自分で調べたりしながら、海外でのコミュニケーション能力向上を目指していきたいと感じています。自分がそのレベルに追いつき、そして追い越していくには日々の努力が必要です。大きな壁にぶつかったとしても、そのつど気持ちを切替え、毎日できること、やるべきことに必死に取り組むことが大切だと思っています。
GO-BEYONDER No.137
スノーボーダー
松本遥奈
1993年7月26日、北海道札幌市生まれ。小学2年生からスノーボードを始める。アスリートとしてスノーパイプで活動するようになったのは小学4年生から。全日本選手権の優勝常連で、2017年には世界選手権で2位を獲得。自身初のオリンピックとなった平昌オリンピックでは6位入賞の記録を残す。今後の目標は海外でのチャレンジを中心に、さらなるレベルアップに邁進すること。
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