GO BEYOND な 人
藤森由香(フジモリユカ)
プロスノーボーダー
新たな挑戦で掴んだ4度目のオリンピック
スノーボードクロスでは、正式種目となった2006年のトリノオリンピックから、バンクーバー、ソチと3度連続で出場を果たしてきました。スノボードクロスは、4~6人が1kmほどのコースに設置された障害物をクリアしながら、ゴールを目指すレースで、氷上の格闘技とも言われる競技です。
2015年にスロープスタイルに競技転向。2014年に開催されたソチオリンピックからの新競技のスロープスタイルと、2018年の平昌オリンピックから、新競技ビッグエアの2種目でワールドカップや世界のトップレベルの大会を転戦中です。
スロープスタイルはタイムを競う競技ではなく、全長600〜700mほどのコースで、障害物などをクリアしながら滑り、完成度の高さを競うもの。ビッグエアは、40mほどのジャンプ台から繰り出すエアの難易度や完成度を競う競技です。
競技を転向し3年で、平昌オリンピックの日本代表に選ばれることができました。情熱と行動力が人生を変えることをみんなに伝えたいと考えています。
海外で気づいた日本の素晴らしさ
日本では常識として考えられているようなことが、海外では通用しないことがたくさんあります。
海外で転戦し、生活していく中では、そう言った日本人の持つ固定概念や考え方の枠を超えていく経験は日常的に起きています。日本は安全でインフラなどが整備され、様々な場所が清潔で便利ですので、海外に来ると、日本の素晴らしさを再確認することができるのです。
語学の習得が活躍を広げるきっかけに
日本も国際化が進んでいますが、一般的に見ると日本人の大半が語学の面で後れをとっていると感じられ、言葉の壁があると思います。私の第二言語は英語とはいえ、なんとか簡単な日常会話ができる程度のレベルでした。しかし、日本チームで行動している時は英語を話さなくてはならない必要性は、さほどありませんでした。
しかし、海外で自分ひとりで行動するようになると、分からないことばかりで必死になり、「言っていることを理解したい」、「もっと積極的に会話ができるようになりたい」という気づきが初めて生まれ、英語の勉強に力を注ぐようになりました。
言葉は自分の生きる世界を広げるツールで、英語が上達したおかげで世界にも友達の輪が広がりました。世界トップの選手が手がけるスノーボードの映像制作に誘ってもらう機会にも恵まれ、自分の活躍の場を広げるきっかけをもらいました。情熱や願望を持つと、自分をさらに越えていけるんだなと思えたできごとです。
GO-BEYONDER No.130
プロスノーボーダー
藤森由香
1986年、長野県生まれ、チームアルビレックス新潟所属。スノボードクロスで、3度のオリンピック出場を果たす。2015年にスロープスタイルに競技転向。2017年の世界選手権では、8位入賞を果たした。2018年の平昌オリンピックでは、スロープスタイルとビッグエアに出場。
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