GO BEYOND な 人
広野あさみ(ヒロノアサミ)
プロスノーボーダー
国際大会での転戦を重ね、
TOMBOYのメンバーとして競技普及を目指す
兄の影響もありスノーボードに興味はあったのですが、高校ではテニス一筋で活動していました。転機となったのは高校卒業後、ウィンタースポーツの専門学校に入学したときのことです。ここではじめて本格的な競技としてのスノーボードをはじめ、プロになることを決意しました。
専門学校では基礎技術をゼロから習得。専門学校2年時、20歳のときにプロ資格を取得することができました。学生大会では3種目(HR・スロープ・クロス)優勝を果たすことができ、注目されるようになったのは大きいです。
22歳からは、TTR(Ticket to Ride=World Snowboard Tour)、オリンピックにつながるFIS(国際スキー連盟)などの国際大会で転戦を重ねてきました。2014年からはSAJ(日本スキー連盟)日本代表に選出されています。2018年、平昌オリンピックの代表にも選ばれました。
普段は、ガールズ・スノーボードチーム「TOMBOY」のメンバーとして、DVDやイベント、レッスンなどを通して競技の普及、技術指導、ファン交流を行なっています。ウィンター競技メディアをはじめ、これまで自動車メーカー広告やゲレンデバング番組にも出演してきました。
「やればできる」世界での挑戦を伝えていきたい
ワールドカップやオリンピックで表彰台に上がるために、新しい技にチャレンジし、完成度を高めるために何度も練習を重ねる日々です。そもそも、兄の背中を追ってはじめたスノーボード。これを、「自分の天職にしたい!」と決断させてくれたのは、高校卒業後に入学したウィンタースポーツ専門学校でした。そしてまた、同学校では世界標準のスノーボーダーとしてのベースづくりをしてもらいました。
当時はライバルたちと切磋琢磨していく中で、苦しいときや途中で投げ出したくなるときもあったものです。ですが同時に、私には先生や大切な仲間、競技と通して知り合った応援してくれる人たちがいました。家族を含め、生まれ故郷である富山の方々からの応援もありました。
その後2年時にプロ資格を取得して国内プロツアーへ、22歳からは海外ツアーに挑戦し、世界ランキングを得られるようにまでなりましたが、応援してくれている人たちのことを忘れたことはありません。
今の充実しているプロスノーボーダーとしての生活は、応援してくれる人たちの存在があるからこそだと思っています。地元や応援してくれる人たちがいたからこそ、そういう人たちの気持ちを背負っているのだと自分自身への大きな力になりました。
だからこそ、どうすればここまで応援してくれた人たちに恩返しができるのかと考えています。やっと夢を現実にできる域にまで来たのだから「努力すれば夢は実現できる」ことを伝えなければと強く感じてきました。これまで支えてくれた人たち、そして若い選手へ伝えることが私の使命だと思っています。
夢を実現に変える平昌オリンピック。スノーボードのスロープスタイルは、2014年のソチオリンピックから公式種目になり、ビッグエアは2018年の平昌オリンピックから公式種目になりました。これから歴史が築かれていく競技だからこそ、しっかり世界に爪痕を残していきたいと思います。
日々の自分自身への挑戦と、「GO BEYOND = 超えていく」こと
昨日の自分からさらに進化した自分になれるかどうか、スノーボードをプロとして続けていくことは日々自分との戦いです。これまで、何度も大きな壁にぶつかってきました。そのたびに「きっと明日は大丈夫」とポジティブに考えるようにしてきました。
だからこそ感じるのが、コツコツ、少しずつでも前に進めば超えられない壁はないということです。自分自身に打ち勝つ経験、超えていくことを伝えていきたいと思っています。
GO-BEYONDER No.125
プロスノーボーダー
広野あさみ
1990年、富山県富山市生まれ。兄の影響を受け、高校卒業後にウィンタースポーツ専門学校に入学。プロスノーボーダーとしての基礎を学び、めきめきと力をつけ、2年時にプロ資格を取得する。国際大会での転戦を重ね、2014年からはSAJ日本代表に選ばれるようになった。2018年平昌オリンピックにも出場。
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