GO BEYOND な 人
古野哲也(フルノテツヤ)
スキークロスレーサー
世界レベルの実力を身に着け、
海外プレーヤーと対等に戦いたい
9歳でアルペンスキーと自転車のBMXを始め、冬はスキー、夏はBMXで技術を高めてきました。 BMXでは2009年、2011年に年齢別クラスの日本代表として世界選手権に出場し、海外の上位レベルのプレーヤーたちから刺激を受けました。現在は、BMXの最高クラス「エリートクラス」に所属し、現在も活動しています。
現在のスキークロスレーサーに転向したのは中学一年の時。アルペンスキーにチャレンジしている時からキッカー(ジャンプ台)やウエーブを滑ることが好きで興味を持っていたところ、地元でスキークロスのレースに出場する機会を得て参戦しました。 その時、改めて「楽しい」「スキークロスは自分に向いている」と確信し、スキークロスに転向しました。
その後、スキークロスの強化指定選手の合宿などに参加させていただき、ワールドカップに出場している先輩方と練習をともにするなど、着実にスキルをブラッシュアップ。そして高校1年からは全日本強化指定選手、オリンピック強化指定選手に選出されました。同年の世界ジュニア選手権に出場しましたが、海外選手のレベルにおよばず予選敗退。 悔しい思いをしたと同時に、海外のプレーヤーに刺激を受け「スキークロスで世界のトッププレーヤーとレースがしたい」という強い思いを抱き、オリンピックを目指すようになりました。
今年8月末からは、オーストラリアで開催されたレースに出場し、ワールドカップの出場基準をクリア。まずは今シーズンでワールドカップでの経験を積みつつ、世界レベルのプレーヤーたちと戦える実力を身に付けたいと考えています。
自身の可能性を信じて、2022年冬季五輪北京大会の出場を目指す
今は、2022年開催の冬季オリンピック北京大会への出場を目指しています。スキークロスはオリンピックに出場できる人数が全世界で32人だけと、大変難関です。 出場するためには少なくともワールドカップのランキングで32位以内に入っていることが必須の条件です。
男子は年を追うごとにレースのレベルが上がり、上位の常連メンバーもランクが激しく入れ替わるほど、レベルが拮抗しています。 確かにレベルは上がっていますが、順位が入れ替わっている分だけ、私にもチャンスはあると思っているので、大会までに自分自身がどれだけ伸びていけるか、わくわくしながらチャレンジしていきたいです。
まずは自分の存在を世界に知らしめること
現在、アジア圏で世界に通用するレベルのプレーヤーはいません。 また国内では認知度も低く、大変マイナーなスポーツです。 そのため、海外チームと比べても、競技活動をする上で必要な活動資金やトレーニング環境などは決して潤沢ではなく、様々な場面で不便を感じていることも事実です。 それはハイレベルなレースになればなるほど、その差を痛感させられています。
しかし、そんな不利な状況の中でも結果を残していかなければ、今の環境を打破することはできないでしょう。 大変難しいことですが、まずは成績を残し、「サポートしなければならないプレーヤー」という存在感を周囲に示す必要があります。
小柄なアジア人でも、大柄な海外選手をスキルで超えることはできるはず。そして、今の環境を打破し、少しでも良い環境の中でより成長していきたいと思っています。
GO-BEYONDER No.114
スキークロスレーサー
古野哲也
1997年2月23日、新潟県生まれ。夏は自転車のBMXを、冬はスキークロス・レースの二足のわらじで、世界に挑戦し続けるアスリート。小学4年から自転車のBMXを始め、中学生で日本代表選手に選出される。またスキーも小学4年から始め、アルペン競技でジュニアオリンピック、インターハイ、国体などに出場。中学1年からスキークロスの楽しさに惹かれ、競技を転向。2歳下の弟も同様にスキークロスプレーヤー。2人ともスキークロスの全日本強化指定選手に選出。
Instagram:https://www.instagram.com/tetsuyafuruno/