GO BEYOND な 人
山口ゆい(ヤマグチユイ)
アルペンスキーヤー
アルペンスキーの楽しさと、
続ける厳しさを知った10代
幼少の頃からスキーに親しみ、「オリンピック・ワールドカップ出場、メダル獲得」を目指して国内外を転戦しているアルペンスキーヤーです。
出身も育ちも東京と、雪とは縁のない土地で暮らしながらも、小中学校時代は入賞・優勝多数。中学でも全国大会を制覇し、2度の世界大会への出場、高校生からは全日本ナショナルジュニアチームに選んでいただくなど、その時その時で最大限のパフォーマンスを発揮してきました。
しかし高校時代は二度の大けがに見舞われ、過酷なリハビリ生活を強いられた苦しい時期でした。そんな過酷な経験を乗り越え、2016・2017年シーズンは全日本ジュニアスキー選手権大会で準優勝を飾ることができました。
現在は世界で対等に戦えるフィジカルとメンタルを目指して、トレーニングに励んでいます。
いくつもの限界を超え、アルペンスキーの頂点に立つ
私は「限界」「無理」という言葉が大嫌いです。
大嫌いだからこそ、「限界」「無理」と思えることも乗り越えてきました。例えば、関東出身というスキープレーヤーにとっては決して有利ではない環境で生まれ育ちながら、全国制覇を達成したこと。
そして、この競技で勝つためには体力・精神両面を鍛えなければならないという考えから、あえて難関の高校に在籍し、文武両道を突き詰めることで結果を残してきたこと。そして2度の大けがと3度の手術を経ての復活……「もうだめだ」と見放されそうな状況でも、やり遂げてきました。
とはいえ、これらの出来事は世界で優勝するための通過点にすぎません。私の夢はただ優勝することではなく、雪のない東京から世界の頂点に立つこと。
このようないくつもの不利な条件を重ねながらも、「限界」「無理」は決してないことを証明したいです。
オリンピックやワールドカップでただ優勝を目指すのではなく、思考と研究・分析を積み重ね、私ならではの道で、日本人が成し遂げていない「優勝」をこの手に勝ち取りたいと強く思っています。
世界との実力の差を、絶対に超える!
海外での大会は、国内とは違う厳しさを感じています。ひとつは「言葉」の壁、そして「世界との実力の差」。
言葉の壁を最初に感じたのは小学校4年生の時。英語が話せず、飛行機の乗り方もわからないまま、ただスキーがしたい一心で海外へ飛び立ちました。
言葉が通じる人も頼れる人もいない環境は、子ども心には大変な重圧で不安も大きかったです。そんな状況でも、私の中には「無理」や「諦める」の言葉は一切ありませんでした。
なぜなら「私がトップランナーになり、日本のアルペンスキーを盛り上げるんだ」「世界で戦える選手になるとともに、世界中から愛される選手になるんだ」――この強い思いが私を奮い立たせてくれたからです。
言葉は通じなくても自分をアピールし続けた経験が自信へと繋がり、今では言葉の壁を感じることなく積極的に海外で活動ができています。
そして世界大会で感じた「世界との実力の差」。外国人選手の体格の差や、何歩も遅れている技術力を痛感しました。
国内では優勝できても、海外では太刀打ちできないほどの歴然とした差に、自分が情けなくなることもありました。この時の屈辱を思い出すと今でも悔しくてなりません。
そんな苦い経験をしても、全く戦えないという決断はしません。不利な状況をいくつも乗り超えてきた自分だから、これからも「超え」られるはず。そう信じています。
あとは経験を積んで本番に臨むのみ。そのためには情報収集も欠かせませんが、グローバル WiFiのスムーズなインターネット環境を有効活用し、生の情報や新たな交流を得ながら、世界との実力の差を超えていきます!
GO-BEYONDER No.110
アルペンスキーヤー
山口ゆい
1998年東京都生まれ。幼少の頃からスキーを始め、アルペンスキーの世界に飛び込む。雪の積もらない大都市に生まれ育ちながらも、小中学校で既に優勝を重ねてトッププレーヤーの仲間入りを果たす。高校生で既に全日本のナショナルジュニアチームに選出。
Instagram:https://www.instagram.com/y.yski181/
Facebook:https://www.facebook.com/yui.yamaguchi.754
Twitter:https://twitter.com/i_am_yy181