GO BEYOND な 人
越智田珠希(オチダタマキ)
バトントワラー
スポーツ競技としても
注目を浴びるバトントワリング
バトントワリングと聞くと、鼓笛隊やパレードを華やかに彩る姿を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし最近ではスポーツ競技としても発展しつつあります。
学校の部活動や地域のクラブなどで目にしている方もいると思います。このように普段の学校や社会教育の中で競技人口が急増しているため、文化活動だけでなく、スポーツの面からも注目を浴びています。
そんなバトントワリングを7歳から始め、今ではパレードやイベントなどで演技を披露したりするほか、高度な技術に挑戦するなど、多くの大会に出場しています。
自分に負けることなく、世界の大舞台で表彰台に立ちたい
バトントワリングは世界大会も開催されています。私は、この大会でメダルを獲得して帰ってくることを目指しています。
大舞台ではプレッシャーに押しつぶされて、本来の実力を発揮できないことが多く、何度も悔しい思いをしてきました。今はメンタルを鍛えることが一番の課題です。本番で練習してきた成果がしっかり出せるよう、精神面を鍛えて本番に備え、今までの自分を超えていきたいです。
前回の自分を超える演技で世界中の人々を魅了したい
私がバトントワリングを始めたのは小学校1年生の時。始めたばかりのころは具体的な目標もなかったため、トレーニングや先生の指導がつらく、積極的になれませんでした。しかし、そのうち技ができるようになり、イベントに出場するなど演技を披露できるようになると、バトンの楽しさを体で実感。大会にも積極的に参加するようになりました。
今でこそ全国大会や世界大会に出場させていただけるようになりましたが、最初のころは関東大会への出場でさえも夢でした。そんな時、小学校5年生の時に所属していたチームから初の全国大会出場者が出ると、がぜんやる気に。
「自分もいつか全国大会に出場するんだ」と具体的な目標が決まってからは、辛い練習にも耐え、いくつものハードルを越え、とうとう小学6年生で全国大会の切符を獲得。目標を達成する喜びを知りました。
中学生になってからもバトンは続けましたが、勉学との両立が難しく、大会にも出場できないなど思うような成績が残せない日が続きました。それでも、そんな自分を見返すために最も努力した中学3年生の時、カナダで開催される世界大会に初めて出場が叶いました。
最初は全国大会はおろか地方大会への出場が憧れだった私にとって、夢にも思っていなかった世界大会への出場は本当に嬉しく、感激したのを覚えています。人の可能性に限界はない。どんな壁でも乗り越えられるし、その先には素晴らしいものが待っていることを、身をもって学ぶことができました。
こうして出場した世界大会は、その場にいるだけで世界が輝いて見え、「いつか」と憧れていた景色そのものでした。また、世界の強豪選手の演技をこの目で見ることができたのも貴重な経験です。
私は世界大会の経験を通して、より一層バトンを好きになりました。好きだからこそ夢中になれるし、苦しい練習も乗り越えられる。そのかいあって、少しずつですが結果を残せるまでになりました。
初めての世界大会は憧れの地に立てたという感動が大きく、肝心のステージでは思うような結果が残せなかったのが心残りです。だから、次はもう一度世界の舞台に立ち、演技をしたい。自分に負けない演技で、前回の記録を超えることを目指したいです。今はこの目標を胸に、トレーニングに励んでいます。
プレッシャーに弱いため、世界に通用するようにメンタルを鍛え、最高の演技を世界中の皆さんに披露したいです。そして、バトン競技の楽しさを、日本だけでなく世界中の人へ届けたい。そのためには、体力面だけでなくメンタルも自分と向き合い、課題をこなしていくことが大切です。
今度の世界大会では日本代表として、大会の雰囲気を楽しめるくらいの余裕を持ち、前回の結果を超えられるよう、支えてくださる方々、応援してくださる皆さんに感謝の気持ちを忘れずにチャレンジしたいと思います。
GO-BEYONDER No.090
バトントワラー
越智田珠希
2000年埼玉県生まれ。7歳からバトンを始め、競技歴は10年目。バトントワリング競技の全日本大会はもとより、世界大会へ出場するなど、目覚ましい活躍で注目される17歳。
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