GO BEYOND な 人
福家育美(フケイクミ)
車いすバドミントンプレーヤー
2020年の東京パラリンピックで
金メダルを目指す。
私は「先天性二分脊椎」という病気のため3歳の頃から車いすで生活しています。幼い頃から負けず嫌いな性格で、「車いすだからできない」よりも「車いすでもできる」という思いで過ごしてきました。「パラリンピックで世界一になる」というのも、幼い頃からの大切な夢です。
2014年から車いすバドミントンを競技として始め、2015年度からは日本代表として国際大会に出場しています。韓国、中国、イギリス、台湾と闘わせていただくことで、JAPANを背負うことの重みを知りました。2015年4月には、アスリート雇用としてSMBC日興証券に入社。競技に専念できる環境と多くの方々の支えに、心からの感謝の気持ちでいっぱいです。
現在は、世界で活躍できる選手になるためのトレーニングに励んでいます。まだまだバドミントン経験が浅いため、より多くの大会に出場して1日でも早く世界トップの選手となれるように精進する日々です。
今後は、2020年の東京パラリンピックより正式種目となるパラバドミントンで、幼い頃からの夢だった金メダルを目指して前に進み続けます。
数多くの国際大会で世界を相手に戦い勝ち抜きたい。
私の所属するSMBC日興証券には、パラアスリートが9人います。この会社に入るまでは、他の競技選手との交流はほとんどありませんでした。しかし、世界を舞台に活躍する仲間たちと出会えたことで他の競技にもより興味を持つようになり、良い刺激をたくさんもらえています。それぞれ競技は異なりますが、SMBC日興証券という名を背負って世界で戦うのは同じです。仲間たちも頑張っていると思うと、私も精一杯がんばろう!という気持ちが湧いてきます。
2015に開催されたBWF(世界バドミントン協会)主催のChina Para-Badminton International 2015 (5月)、Para-Badminton World Championships 2015 (9月)には、日本代表として出場。初めて日の丸を背負って戦うことで、国を代表して戦う選手たちの凄さを実感しました。プレッシャーに押しつぶされそうにもなりましたが、これからは私もその代表選手として世界を相手に戦い勝ち抜いていかなければなりません。競技に専念できる今の環境に感謝しながら、1日でも早く結果を出したいと思っています。これからは東京パラリンピックに向けて数多くの国際大会に出場し、世界ランキングを上げるとともに世界の頂点を目指してチャレンジしていきたいです。
現状に満足することなく世界の壁を「超えて」いく。
車いすバドミントンの競技歴はまだ2年と浅いですが、国際大会を通じて世界の選手と打ち合えるようになってきたと実感しています。しかし、世界トップレベルの選手と打ち合うと、思うようなプレーができないのが現状です。その選手たちに勝つためには、世界トップレベルを意識したこれまで以上に厳しい練習を重ねていかなければなりません。国際大会は、世界トップレベルの選手と戦うことのできる貴重な舞台。試合を重ねる度に多くの課題が見つかりますが、メンタル面の強化も重要課題のひとつです。トップアスリートを目指すにあたり、バドミントンだけではなく人間的にも成長していきたいなと思っています。世界の選手と戦えることに喜びを感じるとともに、現状に満足することなく世界の壁を「超えて」いきます。
GO-BEYONDER No.044
車いすバドミントンプレーヤー
福家育美
1985年11月5日、長崎県生まれ。先天性二分脊椎のため3歳の頃から車いすで生活。2014年より車いすバドミントンを競技として始め、2015年度より日本代表として国際大会に出場。2015年4月よりSMBC日興証券に所属。東京パラリンピックより正式種目となるパラバドミントンで金メダルを目指して練習中。