GO BEYOND な 人
大村奈央(オオムラナオ)
プロサーファー
自然と一体になる楽しさを知り、プロのサーファーを目指したあの頃。今ではオリンピック種目での新規参入を目指す。
10年の間、日本代表としてワールドツアーや世界戦に参戦しているプロサーファーです。アメリカをはじめ、オーストラリア、南米、ヨーロッパ、中国など、1年のうち半年は海外を転々とし、各国での試合に参加しています。サーフィンに出会うまでは特にサーフィンに親しむ環境でもなかったこともあり、大会があることなども全く知りませんでした。「大会があるんだ! なにそれ! どうやって?」というイメージです。レジャーとして楽しむには日本でも多くの方が知っていると思います。けれどプロのサーファーがいて、大会にも出ていることを知っている方は少ないと思います。そんな中で、大会を知り、色んな技やルールを覚え、スポーツ競技の選手として仕事にしている人がいることに魅力を感じるようになりました。そして私もサーフィンで活躍する選手になりたいと思ったのです。現在は2020年東京オリンピックでの競技種目にサーフィンが加われるように、そして金メダルを獲得できるよう、海の中でも外でも活動しています。
日本ではまだマイナーなスポーツだからこそ、
世界でチャレンジし、優勝台に立ちたい。
ワールドツアーで優勝し、日本の国旗を掲げることが一番大きなチャレンジです。残念ながら、サーフィンは日本ではまだまだマイナーなスポーツです。私が世界大会で優勝することで、日本のみならず世界中の人々のサーフィンの捉え方を大きく変えていけたら本当に嬉しいし、日本でのサーフィンに対する見方も変えられるかもしれない、と思っています。海外では航空チケットはもちろん、宿や移動手段の手配も自分でやらなくてはいけないために大変に感じることもありますが、サーフィンへの情熱に勝るものはありません。ここ1年くらいは笑っていても心が泣いているのに気づかなかったり、自分の気持ちから目を背けていることもありました。その難しかった経験と、これまで周囲の人々からたくさんもらった幸せを糧にもっと成長していきたいと思います。応援は本当に力になります。これからも自分の気合と根性と、皆さんの応援を支えに、さらに世界中の海でチャレンジしていきたいと思います。
今の自分のみならず、あらゆるボーダーを超えることが、
次のチャレンジへの原動力になる。
ワールドツアーには、その名の通り世界中から屈指の選手が集まっています。もちろん言語や文化は選手それぞれ異なりますが、みんなが目指すのは優勝。その一つを目指してそれぞれが全力を出し切るのですから、自然と友人になれるし、同時にライバルにもなります。今、私のツアーパートナーはスペインの選手です。お互いに日本語もスペイン語もわからない中で、毎度試合会場で集まり、共に生活をしいます。自然と増えていく英会話に加えて、日本語とスペイン語も交えて会話できるようになってきています。海の中では国は関係ありません。いかに今の自分を超えるか、そしてライバルとどのように過ごしていくか。あらゆるボーダーを超えて、これからも努力を重ねていきたいと思います。
GO-BEYONDER No.040
プロサーファー
大村奈央
1992年、神奈川県生まれ。湘南・鵠沼をホームに、10年の間、日本代表の女子プロサーファーとして海外のコンテストを中心に活動中。 目標は日本人初のワールドツアー選手。現在世界戦5位の記録を持つ。
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