GO BEYOND な 人
小松孝英(コマツタカヒデ)
美術家
「九州から世界へ」美術を通して、
生物の多様性を世界に発信。
宮崎県在住の美術家で、外来種の増加など身近な生物の生態系の変化をテーマに作品を描いています。代表的なモチーフは「蝶」。
現在は日本とシンガポール、香港、台湾などで作品を発表しており、積極的な海外展開を志しています。キャッチコピーは「九州から世界へ」。
これからも世界のアートマーケットへどんどん発信し、世界中の人から生物の多様性について関心を得たいと考えています。
制作活動を通して生態系の変化を写し取る美術家。
蝶を専門に撮影するアマチュアカメラマンの父の影響を受け、幼少期より昆虫採集が趣味でした。とりわけ蝶の美しさのとりこになり、以来、蝶が作品の代表的なテーマになっています。 動いているものを見なければ、いきいきとした絵は描けません。今も宮崎で釣りや昆虫観察を続けながら作品のモチーフを探していますが、身近なところでも外来種が増え、どんどん生態系が変化していることに気づかされます。今見ている風景は今を生きる自分にしか描けない世界と考え、多種多様な生物たちが教えてくれる生命の美しさ、そしてはかなさを表現していきたいです。
地元・宮崎で制作活動を行うことには強いこだわりを持っていますが、一方で20代のころから世界を意識し、アジア、アメリカ、ヨーロッパ各地で個展やグループ展、アートフェアへの出品に取り組んできました。海外では日本とは違い、見る人それぞれの自由な価値観で作品が評価されます。たとえ言葉が伝わらなくても作品を通して世界中の人々とつながることができ、もっともっと挑戦したい意欲にかられます。地元で身近な生態系を描く自分にとって、世界への挑戦は大きな刺激となっているのです。
代表作の「外来種群蝶(ぐんちょう)図」は2010年に名古屋で開催された「生物多様性条約第10回締約国会議COP10」で特別展示され、2011年にカナダの国連生物多様性条約記念ミュージアムに永久コレクションされました。屏風絵のような背景に外来種の蝶を描き、日本画と西洋絵画の技法を組み合わせて変わりゆく日本の生態系をテーマに作品を作りました。当時の制作風景はテレビのドキュメンタリー番組でも取り上げられています。
香港の有名ギャラリーと契約、宮崎から世界に羽ばたく才能。
2015年6月には香港のFabrik Galleryとも契約させていただきました。Fabrik Galleryは香港の「Asia Contemporary Art Show」でオーガナイザー等も行っている有力なギャラリーです。これまでの「みぞえ画廊」(福岡/東京)、「GALLERY小暮」(東京)、「SHENNS softart」(シンガポール)に加え、エージェント・ギャラリーは4社となりました。国内外を問わずそれぞれ異なったエリアでエージェント契約を結ぶと、幅広く作品の露出度が高まります。
海外に行くたび自分の想像を超えた新しいネットワークが生まれるのが、楽しくて仕方ありません。これからも国境を越え、自分の作品で世界に勝負をしていきたいと思います。
GO-BEYONDER No.003
美術家
小松孝英
1979年、宮崎県延岡市出まれ。宮崎市在住の洋画家・山本祐嗣氏に師事。2000年九州デザイナー学院アーティスト学科卒。金や銀の箔を施し、伝統的な「琳派(りんぱ)」をイメージさせる下地にアクリル絵の具で鮮やかに蝶などを描いた作品で知られる。積極的に海外でも作品を発表し、国内外から高い評価を得ている。曽祖叔父は日本画家の羽田桂舟。
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