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GO BEYOND な

星野純子(ホシノジュンコ)

モーグルスキーヤー

最適な環境で続けられることに感謝
世界タイトルを取り 福島へ恩返ししたい

私はフリースタイルスキー・モーグルという競技に取り組んでいます。モーグルは、コブのある斜面の中で2つのエアを決め、ターン・エア・スピードの3つの要素を合計したポイントで競うジャッジ競技です。

スキーが好きな両親の影響で、私も2歳からスキーに親しんで育ちました。モーグルに出会うまでは家族で週末にスキーに出かけることはしばしばありましたが、正直スキーが大好きかと言われるとそうではありませんでした。家で留守番ができる歳になると、スキーへ向かう両親を家で待っていることもあったほどです。しかし、テレビでオリンピックをみたことがきっかけで完全にモーグルの虜となり、スキーも大好きになってしまいました。実際にモーグルに取り組むようになってからは大きなコブへの恐怖心に打ち勝ち、綺麗にジャンプが飛べたときの爽快感や、飛んだあとコブから受ける衝撃など全てがこれまでに経験したことのないものばかりで、とても刺激的でした。気が付くと毎週末の練習は欠かさず、「少しでも上手に滑れるようになりたい!」という熱が冷めなくなっていました。

高校2年生で全日本ナショナルジュニアチームに選抜された頃から、より良い練習環境を求め、毎週末、片道4時間かけて新潟から福島県猪苗代町のスキー場へと通うようになりました。地元新潟の大学へ進学しましたが、その後も練習場は変わらず福島へ通い続けました。その縁で大学卒業後は猪苗代にある企業へ就職し、今でも最適な環境でスキーを続けることができています。就職先として福島を拠点にし始めた頃はちょうど東日本の大震災があったばかりでした。しかしそんな大変な状況の中でも、温かく迎え入れ、私の夢を一緒に応援してくださった会社の方々がいてくださったからこそ今でもこうして競技を続ける事ができています。今は私がモーグルを続ける事、そしてしっかりと結果を残していくことがサポートしてくださっている企業への恩返しになると信じています。そして、応援して下さる皆さんの力になることができればという気持ちで競技に打ち込んでいます。

2014年2月
ソチオリンピック出場
2014年3月
FISワールドカップ (猪苗代) デュアルモーグル3位
2015年2月
世界選手権 (オーストリア) 出場
2015年3月
FISワールドカップ (たざわ湖) モーグル2位
全日本選手権 モーグル優勝
2018年3月
FISワールドカップ (たざわ湖) モーグル6位
2018年8月
オーストラリア選手権大会 優勝

先輩としてのプライドをかけた攻めの滑りでトップをつかむ

私の1番の目標は、ワールドカップ等世界クラスの大会での優勝です。

これまでワールドカップでは何度か表彰台を経験したことはありますが、悔しいことにその頂点は未だ経験したことがありません。「常にトップにいる選手達に早く追いつきたい!」という気持ちで日々練習に励んでいます。

最近は私のライバルとなる選手達も10代の選手が多くなり、29歳の私はその中でも最年長クラスになっています。年長ということに対するプライドもありますが、若くして活躍する選手達からは学ぶことがとても多いと感じています。競技歴が長くなると、どうしても大きな試合の大切な場面では、守る滑りになりがちです。しかし、守りの滑りになってしまう時ほど良い結果は生まれないものです。若い選手たちはいかなる場面でも攻めの姿勢で競技に向き合っているので、守りの姿勢に入りがちな私を鼓舞してくれる存在になっています。彼らのように失敗を恐れず、攻め続ける心を忘れずトップへとチャレンジしていきたいと思います。

また、転戦しながら海外の選手達とコミュニケーションを取ったり、海外の異文化に触れたりすることは緊迫した試合期間の中での大きな楽しみになっています。世界に自分と同じ種目に興味を持ち、真剣に向き合っている人がいて、そういった人とつながっていくことは競技を続けていく上での励みになっています。そんな貴重な経験できる環境にいられることにも感謝の心を忘れないようにしていきたいです。

再始動!滑る喜びを原動力にさらなる高みへ向かう

初めて海外の大会に挑戦したとき様々なことから衝撃を受けたことを今でも覚えています。特に驚いたことは、海外選手の層の厚さです。海外ではワールドカップに出場していないクラスの選手でも、ワールドカップに出たとしても、すぐに好成績を残せるくらい準備万端な状態で、下部の大会を回っています。そんな彼女たちに比べ私はというと、下部の大会では表彰台まで行けるものの、いざワールドカップへ出場すると、海外選手の技術と精神力を前に、打ちのめされてしまうような状況でした。

私と海外選手の間には、確実に大きな壁が存在していたのだとそこで悟りました。その後は、とにかく経験を重ねることが重要だと考え、海外での試合を着々と重ね、国外でも徐々に成績を上げていくことができました。少しずつではありますが、壁を超えていくことができたのかなと思います。

2016年に左膝前十字靭帯を断裂し、全治10ヶ月という大怪我を負い、大好きなモーグルができなくなってしまった時期もありました。調子が上向いていた矢先の怪我でしたので、一気にどん底まで落とされた気分でしたし、かなり精神的にもつらかったです。術後は歩くことすらままならず、人形の脚がついているような感覚で、自分の身体の一部ではなくなってしまったようでした。それを元のように自由自在に動かせるようになるにはかなりの時間と努力を要しました。リハビリは想像以上に苦労が多かったですが、今では、この怪我を経験したことによって自分の身体としっかり向き合い、自分と対話をすることができたので、いい時間を過ごすことができたのではないかと思っています。目の前のことを地道に一つ一つクリアしていく経験は、選手としての土台を大きくしてくれたではないかと信じています。

怪我からの復帰後に挑戦したワールドカップでは、なかなか思うような成績が出せず、改めて怪我は難しい問題なのだなと痛感しました。目標にしていた2度目のオリンピック出場も叶いませんでしたが、今は長いリハビリ期間を経てようやく復調してきた感覚があります。怪我後にはなかなか出せなかった”攻め”の滑りを取り戻してきました。苦悩の時間を過ごしてきた分、この先はアクセル全開で突き進んでいきたいです。

GO-BEYONDER No.161

モーグルスキーヤー

星野純子

1989年9月25日生まれ。新潟県長岡市出身。チームリステル所属。競技歴は16年。両親の影響で幼少期からスキーに触れ、モーグル選手として活躍をするようになる。2014年にはソチ五輪出場を果たすなどモーグル女子日本代表する選手となった。2016年に怪我を経験することとなったが、リハビリを乗り越えた現在、さらなる高みを目指して世界トップクラスの大会で転戦を続けている。

Facebook:https://www.facebook.com/junko.hoshino1

Twitter:https://twitter.com/JunkoHoshino

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