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GO BEYOND な

野呂海利(ノロカイリ)

プロサーファー

プロの壁を乗り越え、WCT出場、優勝というさらに大きな夢にチャレンジ

僕は6歳でサーフィンを始め、10歳のときから国内のアマチュアの試合に出場してきました。アマチュア時代にはジュニアオープンで優勝するなど良い成績を上げることができ、15歳でプロの資格を取得しました。ところが、その頃はプロの世界を正直甘く見ていました。プロになってから最初の1年間、試合で全く勝つことができませんでした。僕は負けることが大嫌いです。だから「プロの大会、世界の大会で絶対勝つ!」と心に決めて厳しいトレーニングに励みました。

それでもなかなか結果はついてきませんでした。何度も諦めかけましたが、その都度世界で活躍している自分の姿をイメージし、毎日サーフィンをしていました。トレーニングを続けて1年たった頃、少しずつサーフィンが良くなっていることを自分でわかるようになりました。また、海外の試合でも良い点数が出るようになってきました。それは自分にとってすごく大きなことでした。自分が目指す目標に少しずつでも近づいていると実感することができたからです。

でも、なかなか肝心の結果が出ない。サーフィンが良くなっているのになぜ勝てないのか、そのころは理由がわかりませんでした。トレーニングを続けて2年ほどたつと自分のサーフィンに自信を持てるようにはなりました。そのときになってようやく、今までの自分に欠けていたのが「自分のサーフィンで勝てる」という自信だったのだとわかったのです。

ちょうどその頃愛知県でJPSAの試合がありました。出場し、ファイナルまで勝ち進み、ファイナルでは今まで一番良い試合ができ2位になることができました。もちろん1位がベストです。でも1位になれなかった自分を責めるより、この2年間頑張ってトレーニングして2位になれた自分を褒めたいと素直に思いました。

この大会は自分にとって本当に特別なものとなりました。この大会をきかっけに、僕は今まで以上に努力していこうと誓いました。

その後は勢いにのり、次のイギリスのボードマスターズオープンではWSJ過去自己最高位の2位となります。この結果には凄く嬉しい反面、なぜ優勝できなかったのかという強い思いも同時に持ちました。実は、優勝が見えてきたあたりからそれを意識しすぎ緊張が大きくなり、いつもの自分のサーフィンができなかったのです。

2013年
NSAジュニアオープンサーフィン選手権大会(ボーイズ) 優勝
2014年
NSAジュニアオープンサーフィン選手権大会(ボーイズ) 優勝
2016年
NSSAサウスウエストオープン メンズ 優勝
WSL3000 オニールコールドクラシック 11位
2017年
JPSA/夢屋サーフィンゲームス田原オープン/準優勝
WSL/QS1000 boardmastars 準優勝

目標はWCT。世界で勝つためのメンタルとパワーを獲得する

僕の今の目標は、世界最高峰WCTに入り活躍することです。そしてWCT第2戦のベルズビーチで優勝し、優勝者しか鳴らせないトロフィーの鐘を鳴らしたいと思っています。

WCTに入るためには、まずWQSでランキング10位以内に入る必要があります。WQSの10位以内に入るためには、出場したWQSイベントで獲得したトップ5までのポイント合計が約19000ポイント必要です。たとえば、プライムという優勝すれば一気に10000ポイントを獲得できるような試合に出場し、最低でも常に準決勝に進めるレベルにならなければならないのです。そのために僕はいろいろな海外の試合に出場してポイントを稼いでいます。

また、世界で勝つには海外選手に負けないメンタルとパワーをつけることが必要です。筋肉とメンタルを強化するため、現在はカリフォルニアに拠点を移し練習しています。カリフォルニアでは、日本での練習とは全く違う方向からのトレーニングをしてきました。たくさんのアメリカの選手と試合で戦うことで、外人に気持ち負けしないメンタルを獲得することもできました。

今一番欲しいのは、波を見極める力です。サーフィンの試合は波選びが勝敗の60%を決めると思っています。波選びが上手くなれば試合に勝つ確率が格段に上がります。波を選ぶ力を身につけるには世界のいろいろなポイントに出かけ、いろいろな形やパワーの波を見て、乗ることが一番だと思います。

僕は小さい頃からいろいろな国に出かけ波に乗れる環境で育ったので、普通の人よりは波選びは良い方です。でももっとこの長所を伸ばしたい。また、自分の弱さであるメンタル面の気にしすぎるところ、優勝が近くなったときに意識しすぎてしまうところを克服したいと思っています。

メンタル面以外では、体の大きさが問題になります。外国の人たちは小さいときはそんなに大きくなくても15歳くらいで急に凄く大きくなる。15歳までは外国人選手より日本人選手の方が技術があったり、波選びの上手さや試合経験が多かったりするので勝てるのです。でもその辺りを境に、全く彼らに勝てなくなります。昔、一緒に戦っていた外国の選手がWCTに入っていることもよくあります。

僕は体が大きい外人選手にも絶対に負けたくありません。だから、いろいろな国で学んだトレーニングの中からもっとも自分のスタイルにあったトレーニングを選び、体を鍛えています。もっと食べ、もっと自分にあったトレーニングを続け、外国人選手に勝てる体づくりをしていきます。

自分の限界を自分で上げる。そしてそれを超えていく

自分の限界を超えること。これが自分にとって一番大事な事だと思っています。僕は3年間負け続けていたときに、何回も心が折れそうになりました。自分のしていることが正しいか疑問に思うこともありました。それはアマチュア時代に、努力より先に結果が出てしまい、僕が本当の努力というものを知らなかったからだと思っています。だから負けだした頃、どうすれば勝てるようになれるのかが全くわからなかった。

でもそんな時期に多くの人に出会い、いろいろな刺激を貰ってなんとか頑張れることができました。一人だったら乗り越えられなかったと思います。家族、友達、スポンサーの方々の応援のおかげでここまで続けることができました。

3年前までの僕は、限界という言葉の本当の意味をわかっていませんでした。たとえ理解しようとしても無理だったと思います。その頃はインタビューでほかの選手が「最大の敵は誰ですか?」と聞かれたときに「自分です」と答えていると意味がわからず、バカにする自分がいました。でもいろいろな出来事を乗り越え、ようやくその言葉の意味がわかるようになってきたところです。

僕が思うに「自分に勝つ」ということは、自分が「逃げたい、もうやめたい」と思う感情に勝つことだと思います。メンタルが強い人とそうでない人の違いはここにあると思います。自分の感情をコントロールし、限界を突破することで、今までとは違う考え方や戦い方ができるようになります。自分の限界を自分自身で上げていく。それがメンタルを強くすることにつながると思います。

以前の僕は辛いトレーニングをしても、なかなか自分の限界を超えることができませんでした。でも負け続けたことで、限界を超えるまで努力するようになった。この経験がなければ、努力というものがどんなものなのかも、僕はきっとわからなかったと思います。

だから負け続けたことも、僕にとってはすごく大切なことだったと、今なら言えます。これからも自分の限界を超える努力を続けていき、WCT出場という大きな壁を誰よりも先に超えていきたいと思います。

GO-BEYONDER No.127

プロサーファー

野呂海利

1999年7月23日、大阪府出身。サーファーとして大会に参加し始めたのが10歳で、それから5年後にプロ資格を取得する。現在は国内・国外問わず様々な大会に出場、複数回の優勝を遂げている。プロサーファーとして掲げる夢は世界最高峰WCTに入り活躍すること。WCT第2戦のベルズビーチで優勝して、優勝者しか鳴らせないトロフィーの鐘を鳴らすため、日々厳しい練習に臨んでいる。

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